去年の本

あけましておめでとうございます。
去年のことは手っ取り早く片付けておこうかなということで、去年新刊として出てなおかつ去年のうちに読み終えた本の中からベスト5を選んでみました。順位はつけていません。
SFとミステリはそれぞれ別枠で選ぼうかとも思ったのですが、SFに関しては傑作としての評価の高い本を読みきれていないのでフィクションというくくりで国内・国外でそれぞれ5冊を選ぶという形にしました。

電子書籍を読むようになって増えてきたのがノンフィクション系。本の置き場を気にすることが無くなったせいで今までだったら文庫化されるまで待つか、諦めていたものもついつい気軽に買ってしまうようになってしまいました。『エンジェルフライト』『女ノマド、一人砂漠に生きる』『脱北、逃避行』の三冊は電子書籍化されたので読んだものなんだけれども、電子書籍化されなくっても気にはなっていた本です。『脱北、逃避行』は年末にかけて読んだので感想はまだ書いていないけれども、書いたら公開しますが。これはちょっと僕の中では色んな意味で衝撃的な一冊となりました。

『スーパーマン:レッド・サン』を入れるかどうか悩んだのですが、外しました。物語としての衝撃度は『スーパーマン・フォー・オールシーズン』よりも『スーパーマン:レッド・サン』の方が上回っているのですが、叙情性という点で『スーパーマン・フォー・オールシーズン』を採りました。施川ユウキであれば『バーナード嬢曰く。』の方が強烈な印象を与えたけれども、やっぱりこれも破壊力よりも物語としての面白さのほうを優先して『オンノジ』のほうかな。

久しぶりに舞城王太郎の初期の短編に通じる面白さを堪能できた『キミトピア』。伝奇小説としてだけではない風俗小説としての面白さを味あわせてくれた国枝史郎。そして一冊の本として電子書籍では味わうことのできない手触りをおもいっきり堪能させてくれた『胞子文学名作選』。
『胞子文学名作選』に関しては、内容よりもパッケージの面白さを採ったのでちょっと反則かもしれないけれども、こういう本はめったに作られることなど無いので、こんな本を出されたら選ばないわけにはいかないでしょう。

クリストファー・プリーストの『夢幻諸島から』もグレッグ・イーガンの『白熱光』もR・A・ラファティの『蛇の卵』も積読状態なので、それらを読めば入れ替わるかもしれません。が、あくまで去年読み終えた本という基準の中で選んだものなのでこうなりました。
『三秒間の死角』は衝撃度という点では『制裁』の方が上回っていたけれども、去年出た新刊ではないのでこうなりました。こうしてみるとやっぱり読むべきものを読んでいないせいもあってか決定打に欠ける気もします。
とにかく去年は未読本が80冊を超えるという前代未聞の積読率を確定させてしまったので、今年はもう少し買う本を減らそうと思っているのですがなかなかむずかしそうな感じです。その分、読めばいいじゃないかという意見も出そうですが、今のところこれ以上の早さで本を読むというのも無理があり、となるとやっぱり買う本を減らすか悟りでも開いて世の中の出来事に無関心にでもなるしかないところです。「断捨離」って言葉が流行りましたが、好奇心の「断捨離」ってできないものですかね、いろんなことに好奇心がありすぎるってものも問題です。

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