『僕だけがいない街 3』三部けい

  • 著: 三部 けい
  • 販売元/出版社: 角川書店
  • 発売日: 2013/12/2

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相変わらず次巻への引きが強烈だ。
前巻からの引きに続いて三巻が始まるのだが、どんでん返しがあるわけでもなく、主人公は同級生の死を防ぐことができないことが確定したまま物語が進む。
で、失意のままに少年時代から本来の時代まで話が続くのかとおもいきや、いきなり主人公は現在の時間にもどるのだ。どうやら主人公の身に起こるタイムスリップは主人公が時の流れを変えることに成功した時点で本来の時間に戻るという設定らしい。
ということで、同級生の死を防ぐことはできなかったのに、時間の流れを変えることには成功したということで、いったいなにが変化したのかはわからないのだが、その一方で主人公は依然として母親殺しの重要容疑者として警察から追われている状況には全く変わりがなく、主人公にとってはほぼ絶望的な状況なのだ。
いやはや、ただでさえ手がかりが少ない状況でありながら、警察の手から逃れる逃亡生活ということでさらに主人公の活動が制限されるというサスペンスフルな状況。この状況では主人公の持っている過去へタイムスリップして時の流れを変えるという能力も働きそうもないのがさらに緊張感を高める。
そして今回もラストで強烈な引きが待っている。
四巻が待ち遠しい。

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