来月の気になる本 2014/07

講談社文庫『逃走(仮)』薬丸岳
講談社文庫『闇の喇叭』有栖川有栖
講談社文庫『イスラム飲酒紀行』高野秀行
光文社文庫『妖怪探偵・百目 1』上田早夕里
光文社古典新訳文庫『ポールとヴィルジニー』ベルナルダン・ド・サン=ピエール
光文社古典新訳文庫『郵便配達は二度ベルを鳴らす』ケイン
新潮文庫『ある一日』いしいしんじ
創元推理文庫『松谷警部と三鷹の石』平石貴樹
創元SF文庫『銀河盗賊ビリイ・アレグロ/暗殺心』都筑道夫
ハヤカワ文庫JA『ブラックラジオ』大山尚利
ハヤカワ文庫HM『大いなる眠り』レイモンド・チャンドラー
文春文庫『はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか』篠田節子
角川書店『総理大臣暗殺クラブ』白河三兎
富士見L文庫『冬の巨人』古橋秀之
早川書房『プリティ・モンスターズ』ケリー・リンク
早川書房がハヤカワ文庫復刊希望のアンケートを開始した。文庫化されたことがあり、なおかつ2014年5月時点で品切れとなっている本全てを対象としているということでSFだけでなくミステリももちろん対象だし、ハヤカワ文庫HBや、ハヤカワ文庫GB、ハヤカワ文庫YRとハヤカワ文庫Jrも多分対象だろう。
なので、レン・ウィーン&マーヴ・ウルフマンの『驚異のスパイダーマン』をリクエストしてもよかったけれど、
エリザベス・ハンド『冬長のまつり』
コーネル・ウールリッチ『恐怖』
久野四郎『砂上の影』
にしておいた。
まあどれも古書で探したとしても入手困難な物ではないんだけれどもね。
もしくは、
堀晃『梅田地下オデッセイ』
藤本泉『呪いの聖域』
J.G. バラード『ヴァーミリオン・サンズ』
でも良かったけれど、これは復刊しそうもないリクエストだよなあ。
それはさておき、来月の気になる本はというと。
有栖川有栖は久しく読んでいないのだけれども、探偵活動が禁止されたもう一つの日本を舞台とした『闇の喇叭』が文庫化。細野不二彦の漫画と題名が似ているので関連性があるのかと思ったけれども、関連性はない。
光文社文庫からは『妖怪探偵・百目 1』が出る。『魚舟・獣舟』が出た時に発表の場があれば続きを書きたいという作者の希望が叶って、「真朱の街」のシリーズ化となったようだ。
光文社古典新訳文庫では、ベルナルダン・ド・サン=ピエールの『ポールとヴィルジニー』とジェームズ・M・ケインの『郵便配達は二度ベルを鳴らす』が出る。
『ポールとヴィルジニー』はコードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」が好きな人間であれば読まないわけにはいかない。一方、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』は未読だったのでこれを機会に読んでみるつもり。
創元推理文庫からは、平石貴樹の<松谷警部>シリーズの二作目が出る。退職されて作家活動に専念できるようになったためか、早いペースで作品が書かれそうなかんじだ。
早いといえば、都筑道夫の作品復刊のペースも早く、今度は『銀河盗賊ビリイ・アレグロ』と『暗殺心』が合本で復刊。合本なので大友克洋の表紙絵は採用されないだろうなあ。
村上春樹による新訳の『大いなる眠り』も文庫化される。今のところレイモンド・チャンドラーの新訳の予定は上がってはいないようなんだけれども、次はどの作品が新訳として出るのだろうか。
白河三兎の新作は、物騒な題名なんだけれども、青春物らしい。
秋山瑞人程ではないけれども、アニメやゲームのノベライズが多くてオリジナル作品が少ないせいで寡作の印象が強い古橋秀之の『冬の巨人』が完全版として富士見L文庫から出る。徳間デュアル文庫から出ていたあの作品がどのように完全版となったのか気になる。
ケリー・リンクは久しぶりの新作なんだけれども、ケリー・リンクと互換性のありそうな作家がいろいろと翻訳されたから、あらためて読んでみるとどういう印象を持つんだろうなあ。

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