万人に向けておすすめする100冊ではなく、あくまで僕個人が読んでおきたい100冊なので傑作もある反面、読まなくっても構わないと思う本もある。
この記事のタイトルは、内藤陳にあやかって「読まずに死ねるか」とでもしたいところなんだったけれども、ここに挙げた100冊以外にも読みたい本はあるし、明日になればこのリストの中身も変わってしまうかもしれないのであまり強気には出ることができない。
そういう意味では99冊にしておくとか、パン屋の1ダースにあやかって101冊とか109冊とか、おおよそ100冊にしておく方法もあったけれども、ぴったり100冊にしておいた。
後、きっちり半分の50冊ずつとはいかなかったけれども前半に挙げた本は未入手な本、後半は買ったけれどもいわゆる積読状態になっている本で、積読にしてしまう理由もいろいろとあるものだと書きながら思った。
- 『334』トマス・ディッシュ
J・G・バラードの小説に『ハイ・ライズ』という小説があったけれども高校生のころの僕好みの話とは180度くいちがう話だったために敬遠していて、それが理由で表紙に高層ビルが描かれているとついつい敬遠してしまうことがあって、この本も読まず嫌いのままだった。今ではそんなこともなくなり、国書刊行会あたりで復刊してくれるとうれしいけれども、国書刊行会さんにはとりあえずラインナップに上がっているディッシュの評論集の方をまずはきっちりと出してもらいたいと思う。 - 『Bガール』フレドリック・ブラウン
フレドリック・ブラウンはどちらかといえばSF作家というイメージが強いような気がする。それというのもブラウンのベストを選ぶとSF系の作品が選ばれることが多いのと、短編の方もSF系の話の方がインパクトが多いせいだろう。しかし作品数としては長編に関していえばミステリの方が多い。今年、論創社からブラウンの未訳の長編が翻訳され、ブラウンの未訳の長編も残すところあと一作となったのだが、この『Bガール』はその未訳の一作ではなく、かつて東京創元社の世界名作推理小説大系シリーズの一作としてベン・ベンスンの『九時間目』とカップリングで出た一作。ブラウンの作品の中ではおそらく一番しられていない作品だと思う。できればどこかで復刊して欲しいのだけれども、無理だろうねえ。 - 『Gストリング殺人事件』ジプシー・ローズ・リー
クレイグ・ライスがゴーストライトしたとされる一冊。ジプシー・ローズ・リー名義でクレイグ・ライスが書いた小説はもう一冊あって、論創社から翻訳されたのだが、こちらはジプシー・ローズ・リー名義ではなく、クレイグ・ライス名義となっている。実はクレイグ・ライスが代筆したのではなく本当は本当にジプシー・ローズ・リーが書いたのだという説もあるのだが、その真相はさておき、論創社から出た本は面白かったのでこちらのほうも読んでみたいと思っている。 - 『アメリカ鉄仮面』アルジス・バドリス
朝日ソノラマ文庫海外シリーズというレーベルがかつてあって、その中の一冊としてでた本。アルジス・バドリスというと『無頼の月』が有名なんだけれども、SFマガジンに抄訳として掲載されたっきりで、一冊の本としてまとまっていない。こちらも読んでみたいと思っているけれども、どうしても読みたいとなるとSFマガジンのバックナンバーを探して抄訳で我慢するか、原著を読むしかないのだろう。それなりに著名でありながら翻訳に恵まれていない作家の一人で、唯一僕が読んだのは『第三次世界大戦後のアメリカ大陸』だけだ。 - 『アンドロイドお雪』平井和正
平井和正はあまり好きではない作家なんだけれども、最近になって初期の話は読んでおこうという気持ちになった。 - 『西の反逆者』フレッド・セイバーヘーゲン
- 『黒の山脈』フレッド・セイバーヘーゲン
- 『アードネーの世界』フレッド・セイバーヘーゲン
フレッド・セイバーヘーゲンといえば、バーサーカーシリーズの人なんだけれども、この人のもう一つ別のシリーズがこの東の帝国シリーズ。どことなくファンタジー系の話っぽかったので翻訳された当時は敬遠していたのだけれども、なんとなく読みたいという気持ちが強くなっている。 - 『エスパイ』小松左京
意外と小松左京の長編は読んでいなくって、この『エスパイ』もエスパーとスパイを単純にくっつけた題名が安易に思えて読まなかった。 - 『ガラスの塔』ロバート・シルヴァーバーグ
- 『生と死の支配者』ロバート・シルヴァーバーグ
ロバート・シルヴァーバーグといえば『夜の翼』なんだけれども、これも当時の僕好みの話ではなかったので敬遠していて、なのでそれ以外の作品も読まなかった。で、『夜の翼』が復刊した際に読んで、これが面白かったので他の作品も読んでみようかと思った時には既に時遅しで、シルヴァーバーグの作品は入手困難に陥っていた。 - 『コーネル・ウールリッチの生涯(上・下)』F・M・ネヴィンズ・Jr
ウールリッチが好きである。といっても彼の書いた小説が好きであって彼自身が好きなわけではない。しかし、こういう本があると読んでみたくなる。 - 『栄光の道』ロバート・A・ハインライン
ハインラインは毀誉褒貶もあるけれども僕の好きな作家の一人で、しかし、続けて読むとやっぱりハインラインの説教臭さというかメッセージ性の部分がくどく感じられてしまう。なので時間をおいて読むのがちょうどいい。『栄光の道』はハインラインが書いた最初のファンタジー小説ということで若いころは読む気もなかったのだが、歳を取ってくると、あのハインラインがどんな風にファンタジーの物語を描いていたのか興味がでるようになった。 - 『仮面物語』山尾悠子
僕が持っている本の中でおそらくいちばん定価の高い本は『山尾悠子作品集成』で、それでいて実を言えば全部読んでいない。どこまで読んだのかすらもわからない状態となってしまったけれども、それはそれで記憶に無い話からまた読み返せばいいのだが、『仮面物語』に関して言えばなかなか古書で出回っていないうえに出たとしてもおいそれと手が出る値段ではない。 - 『デッド・ガールズ』リチャード・コールダー
- 『デッド・ボーイズ』リチャード・コールダー
パオロ・バチガルピがもてはやされている今現在ならリチャード・コールダーだって大丈夫だろうと思うけれども、リチャード・コールダーの翻訳そのものがトレヴィルという今はなき出版社から出ていただけなので、ちょっと難しいのかもしれない。古書として手に入れるのはそれほど難しいわけではないけれども、この本、三部作でありながら二作目までしか翻訳されていないというところが二の足を踏んでいる点でもある。 - 『デューン砂の惑星』フランク・ハーバート
名作でありながら実は読んでいない一冊というか四分冊。SFとミステリを読む過程において初期のバイブルでもあった石川喬司の『SF・ミステリおもろ大百科』の中でも不思議なことにこの本には全く触れられていない。サブジャンル単位で紹介している構成上、『デューン』に該当するサブジャンルで語るのが難しかったのかもしれないが、そんなわけもあって、『SF・ミステリおもろ大百科』で紹介されていない本は優先度も低かったし、権謀術数の物語だというせいもある。そもそも中学や高校生のころに権謀術数の物語など興味があるはずもなく、しかも四分冊ともなるとそんなものを読むなんて苦行以外のなにものでもないのだけれども、いいかげん、読んでおかないといけない気もする。
一作目も読んでいないのに矢野徹がせっせと続編を翻訳し続けていた時、書店で新刊を見るたびにちょっと申し訳ない気持ちがしたものだ。 - 『燃える世界』J・G・バラード
バラードはこれからは内宇宙だなどと、外宇宙が好きな僕にとって正反対の事を言っていたせいもあってほとんど読んでいなかった。というか『結晶世界』を長いこと積読にしていたので、それ以外の作品に手を付けることが出来なかったのだ。これと『ヴァーミリオン・サンズ』のどちらにするかちょっと迷ったけれども『ヴァーミリオン・サンズ』の方は短篇集だし、「コーラルDの雲の彫刻師」は読んだことがあるし、『結晶世界』『沈んだ世界』『強風世界』は読んだので、こちらにした。 - 『ミュータント』ルイス・パジェット
ヘンリー・カットナーもC・L・ムーアもどちらも好きな作家なんだけれども、二人の共作はほとんど読んでいない。というのも文庫化されていないというせいなのだが、それ以前にこの作品に関していえばミュータント物というのが昔はあまり好きではなかったせいもある。それというのも講談社文庫から出ていた『ミュータント傑作選』を読んだ時の衝撃が大きかったせいだ。 - 『不老不死の血』ジェイムズ・E・ガン
最近まで知らなかったのだけれども、この『不老不死の血』は創元推理文庫で出てすぐに絶版になったことで有名な作品らしい。ということで読んでみたいのだ。 - 『二重太陽系死の呼び声』ニール・R・ジョーンズ
昔はスペオペってあまり好きじゃなかったというかシリーズものが苦手だったんだけれども、歳をとるとなんだかこういう話も楽しむことができるようになってきた。 - 『冬長のまつり』エリザベス・ハンド
あの時買っておけばよかったと後悔することってたまにあるけれども、この本もその一冊。出た当時、何度か書店で手にとって迷ったのだけれども結局買わず、今では後悔する羽目となった。 - 『夜想曲』依井貴裕
ここ数年は宝島社の『このミステリーがすごい!』を読んでいないのだけれども、以前は、隠し球のコーナーで依井貴裕がコメントしていて、いつの日かまた新作を出してくれるかもしれないと思いつつも、この人の作品を読んだことがないままだった。 - 『大宇宙の守護者』クリフォード・シマック
シマックはいいよねえ。 - 『大破壊』ジョン・クリストファー
破滅物が好きなのだけれども、ジョン・クリストファーの翻訳された二冊『草の死』と『大破壊』はハヤカワの銀背で出たっきり文庫化されることがなかった。一番読みたかった『草の死』の方は手に入れて読むことができたのだが、こちらの方はまだ未入手。 - 『太陽自殺』エドマンド・クーパー
文庫化されるのをずっと待っていたけれども出ませんでした。 - 『宇宙製造者』ヴァン・ヴォクト
ここ数年、東京創元社の復刊フェアというとヴァン・ヴォクトの本が高い確率で含まれていて、そのおかげで未読のヴァン・ヴォクトの小説も残り少なくなってきた。後もう少しというところなんだけれども、全部読み終えたらもう一度『非Aの世界』あたりから再読してみたい気持ちがある。僕にとってはヴァン・ヴォクトってそんな存在だ。 - 『密猟者たち』トム・フランクリン
- 『幸せな家族 そしてその頃はやった唄』鈴木悦夫
このリストの中で唯一の児童ものなんだけれども、読めばトラウマになりそうな悲惨な話らしい。児童ものは古書でもなかなか出回らないのであきらめて図書館で借りるしかないのかもしれない。 - 『放浪惑星』フリッツ・ライバ-
- 『闇の聖母』フリッツ・ライバー
フリッツ・ライバーは僕の中でお気に入りの作家になりつつある。 - 『時間帝国の崩壊』バリントン・J・ベイリイ
このブログでも数冊紹介している久保書店のSFノベルズシリーズの一冊。久保書店はは他にもQ-Tブックスというシリーズを出していて、こちらも現在はレーベルとしては終了していて書店には流通していないんだけれども、恐ろしいことに版元には在庫が残っている可能性が今でもある。もっとも今更読む価値があるのかといえばほとんどないのだが、それでもQ-Tブックスではジャック・ヴァンスの『終末期の赤い地球』があって、SFノベルズにはこの『時間帝国の崩壊』がある。『終末期の赤い地球』の方はグーテンベルグ21から電子書籍化されたので今では簡単に読むことができるけれどもこちらは入手困難というか古書がべらぼうに高い。 - 『最終戦争の目撃者』アルフレッド・コッペル
アルフレッド・コッペルというと、この本と短編「夏は終りぬ」で破滅物の作家というイメージがあるけれども、1989年と1990年に二見文庫から冒険小説が二作翻訳されていて、意外な側面もあったというか、アルフレッド・コッペルの冒険小説を翻訳するあたりが二見文庫らしい気もする。 - 『槍作りのラン』クリス・ネヴィル
クリス・ネヴィルなんていまさら誰が読むんだろうと思うんだけれども『ベティアンよ帰れ』は好きな話だし、だったらもうひとつの翻訳された長編『槍作りのラン』も読んだっていいじゃないかと思うのだ。 - 『死の世界1』ハリイ・ハリスン
ハリイ・ハリスンって好きな作家の一人でハヤカワ文庫SFから出ていたものは読んだけれども、ハリイ・ハリスンの本が現役だった当時でも東京創元社から出ていたものは書店にも置いてあることが無く、題名だけ見て、どこかに売っていないものかと思う毎日だった。シリーズものなので三巻まであるけれどもとりあえず一巻だけ。 - 『死の接吻』アイラ・レヴィン
傑作だけれども読んでいないシリーズの一冊。 - 『収容所惑星』ストルガツキー兄弟
- 『蟻塚の中のかぶと虫』ストルガツキー兄弟
- 『波が風を消す』ストルガツキー兄弟
- 『深海の宇宙怪獣』シオドア・スタージョン
原題を見ると『原子力潜水艦シービュー号』を子供向けに訳した本のはずなんだけれども『原子力潜水艦シービュー号』には宇宙怪獣なんて出てこない。ではタイトルに偽りありなのかと思うかもしれないけれどもネット上で見ることができたこの本の一部を見る限りでは出てきているっぽい。さすがは福島正実である。ということでどんな風に改変されているのか知りたい。 - 『熱い太陽、深海魚』ミシェル・ジュリ
まだサンリオSF文庫が現役だった時代、書店でこの本を見かけて手にとったこともあるのだけれども、裏表紙の紹介文を読んで、そのまま本棚に戻した。まさかこの本が入手困難な一冊になるとは思いもよらなかった。 - 『爆発星雲の伝説』ブライアン・W・オ-ルディス
- 『神様が降りてくる夏』飛火野耀
飛火野耀という作家がそれほど重要性のある作家なのかというと僕には判断できないのだけれども、この作品を発表して以後、沈黙を守ったままで消息も不明。だからこそ惹かれるものがあるのかもしれない。 - 『窒息者の都市』レジス・メサック
レジス・メサックは三作しか翻訳されていなくって、 『半球の弔旗』と『滅びの島』を読んだ以上、この本も読んでおかないといけないかなという気持ちがある。 - 『精神交換』ロバート・シェクリィ
文庫化されるのをずっと待っていたんだけれども、結局文庫化されずじまいで未読となってしまった本。 - 『金星応答なし』スタニスワフ・レム
- 『銀河大戦』エドモンド・ハミルトン
昔、NHKで放送されていたアニメ版のキャプテン・フューチャーを見てエドモンド・ハミルトンの存在を知って、そしてハヤカワ文庫SFのキャプテン・フューチャーを読み始めたんだけれども、アニメ版の絵の方の印象が強くて、僕は文庫版の水野良太郎の絵が最後まで好きになれなかった。そのせいもあって他の作品まで手が伸びなかったんだけれども、大人になって許容範囲が広がると、ハミルトンもいいよなあと思うようになってきた。
ここからは本を持っていながらも積読にしてある本。
- 『ある詩人への挽歌』マイクル・イネス
『ある詩人への挽歌』は江戸川乱歩が絶賛したということで気にはなっていたんだけれども、書店で見かけても手にとっては棚に戻しと、買うまでいかなかった。そしてそうこうしているうちにこの現代教養文庫を出版している社会思想社が廃業してしまって、今度は読みたくっても読むことができない状態になってしまった。あの時買っていればと後悔したけれども後の祭りだ。しかしその後、電子書籍版を買い、そしていつでも読むことができるという安心感が積読にさせてしまっている。 - 『もし星が神ならば』グレゴリ・ベンフォ-ド、ゴ-ドン・エクランド
SF小説はタイトルがかっこいいと言われることがよくあるけれども、この本のタイトルもかっこいいと思う。で、あまりにもかっこよすぎて手に入れただけでお腹いっぱいになってしまい読むところまで行きつけなかったのがこの本。 - 『アインシュタイン交点』サミュエル・R.ディレ-ニ
『もし星が神ならば』がかっこいい題名のせいで積読になってしまったのに対して、こちらは傑作だという触れ込みと伊藤典夫が苦労して苦労してようやく翻訳したというせいでもったいなくなりすぎて積読になってしまった。 - 『鉄の夢』ノ-マン・リチャ-ド・スピンラッド
SF作家アドルフ・ヒトラーが書いた小説という体裁の小説という凝った作りのこの本は翻訳されるのを期待していて期待しすぎて積読にしてしまった。 - 『アルカイック・ステイツ』大原まり子
こちらも読むのがもったいないという気持ちがあって、積読になってしまった。 - 『オブザーバーの鏡』エドガー・パングボーン
- 『ギャラウェイ事件』アンドリュー・ガーヴ
ガーヴの代表作といえば『ヒルダよ眠れ』だけれども、それ以外にこの作品を挙げている人は多い。で、文庫化されてはいなかったのでポケミス版を探して買ったはいいけれどもいつものごとく積読にしてしまった。 - 『グレイベアド』ブライアン・W・オ-ルディス
子供が生まれなくなった世界。ゆっくりと滅び行く僕の好きな破滅物の変種であるけれども、それなのに積読にしてしまっている。 - 『ジャガー・ハンター』ルーシャス・シェパード
- 『スク-ルボ-イ閣下(上下)』ジョン・ル・カレ
『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』が面白かったのでその勢いで二作目も買ったんだけれども、僕自身の読書意欲が失速してしまった。
そもそも、スパイ物はそれほど好きではないので、一年に一冊程度のペースで読むのがちょうどいいのかもしれない。 - 『ストリ-ト・キッズ』ドン・ウィンズロ-
デビュー作のこの本を積読にしてしまったせいでドン・ウィンズロ-はその後一冊も買っていない。 - 『タイタス・グロ-ン』マ-ヴィン・ピ-ク
- 『ゴ-メンガ-スト』マ-ヴィン・ピ-ク
- 『タイタス・アロ-ン』マ-ヴィン・ピ-ク
一作目は『タイタス・グローン』なのにゴ-メンガ-スト三部作といわれているせいで二作目の『ゴ-メンガ-スト』が最初の作品のように思ってしまうのは僕だけなのだろうか。それはともかくとして読みたくなって全三作をまとめて買ったのにそのまま積読にしてしまい、すぐに取り出せる事のできるのは三作目の『タイタス・アロ-ン』のみ。そうこうしているうちに奥さんによって書かれた四作目が発見されそして翻訳されたので、これは読まないといけないなと思い、『タイタス・グロ-ン』を買い直してしまった。 - 『タイタンの妖女』カート・ヴォネガット・ジュニア
カート・ヴォネガット・ジュニアといったらまずはこれを読まないといけないはずなのに素通りしてしまっている。数十ページは読んだんだけれども、そこで止まってしまったのはカート・ヴォネガット・ジュニアとは相性があまり良くないせいなのかもしれない。『猫のゆりかご』は面白かったんだけれどもね。 - 『テラプレーン』ジャック・ウォマック
前作、実際には先に翻訳されただけで、こちらのほうが前作なんだけれども、『ヒーザーン』を積読にしてしまったせいで、こちらも積読になってしまった。で、『ヒーザーン』はその後、読み終えたんだけれども、その時点でこの本は積読の山に埋もれて読みたくても読むことの出来ない状態になってしまっている。 - 『ディファレンス・エンジン(上下)』ウィリアム・ギブソン、ブル-ス・スタ-リング
- 『トレント最後の事件』E・C・ベントリー
ミステリ史上、初めて探偵の恋愛が描かれた物語ということで有名なのだけれども、それ以外の部分でのミステリ的な面白さはどうなのかというと読んでみなければわからない。今となっては歴史的な価値というレベルだけしかないのかもしれない気がする。 - 『ドグラ・マグラ』夢野久作
日本ミステリにおける三大奇書の一つで、『虚無への供物』と『黒死館殺人事件』は既読だけれども、これだけが未読。四大奇書となると竹本健治の『匣の中の失楽』も含むこととなるけれども、もちろんこれも未読、いや積読。 - 『ドラキュラ紀元』キム・ニュ-マン
ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』は既読なので、この本を読む資格はありながらも積読になってしまったのはタイミングが悪かったとしか言いようがない。 - 『ビッグ・タイム』フリッツ・ライバー
まあ、読まなくってもいいかという気もしないでもないけれども、そんなに厚い本でもないし、意外と本棚の中で自己主張をしている。サンリオSFの訳が悪いという都市伝説が生まれるきっかけとなった本でもあるので、所有している以上は読まないといけない気がするのだ。 - 『フィアサム・エンジン』イアン・バンクス
イアン・バンクスはこの他にも角川文庫からなぜか突然出た『ゲーム・プレイヤー』も積読のままで、全く読んだことがない。もっとも『ゲーム・プレイヤー』に関していえば、シリーズ物でありながらその後の翻訳が途絶えてしまったので、読まなくってもいいかという気もするけれど、それでいて国書刊行会から出る予定だった『ブリッジ』は出る寸前っぽいところまで行っておきながら予定未定となってしまった。 - 『ポーラー・スター』マーティン・クルーズ・スミス
- 『リトル、ビッグ I II』ジョン・クロウリー
- 『レッド・マ-ズ(上下)』キム・スタンリ・ロビンソン
『ブルー・マーズ』が翻訳されていないのが救いかもしれない。 - 『ヴァレンタイン卿の城(上下)』ロバート・シルヴァーバーグ
突然に読んでみたくなってヤフオクで落札までしたのに未だに読んでいない。もちろん読む気はあるのだけれど。 - 『中村雅楽探偵全集2 グリーン車の子供』戸板康二
中村雅楽探偵全集1は読んだのだけれども、一番の傑作であるこの本が積読になっているのはいったいどうしたものかという気持ちもある。 - 『人魚とビスケット』J・M・スコット
かつて、本を買っても読まない時期というのがあって、運悪くその時期に買ってしまった本。 - 『何かが道をやってくる』レイ・ブラッドベリ
少しだけ読んで止まっている。やはり僕はブラッドベリを卒業してしまったのかもしれない。 - 『光の王』ロジャ-・ゼラズニイ
積読にした本はすでに行方しれずなので、復刊した時に買って読んでおけばよかったという気持ちもある。あの時なんで買っておかなかったのだろうか。 - 『大坪砂男全集1』大坪砂男
- 『大坪砂男全集2』大坪砂男
- 『大坪砂男全集3』大坪砂男
- 『大坪砂男全集4』大坪砂男
都筑道夫が大坪砂男に師事していたということが無かったとしたら読もうとは思わなかっただろうけれども、まあ実際に「天狗」しか読んでいないのでどちらにしても読んでいないのだが、「天狗」だけでもこの人の書いた作品が異彩を放っていたことは想像することができる。「天狗」における犯行動機なんて、よくこの時代にこんな発想ができたものだと思うのだが、一方で今も昔も人が犯罪を犯す動機にそれほど違いはないのかもしれない。そういう意味ではむしろ、この作品を評価した当時の人達の鋭さの方を評価するべきなのかも。いずれにしても古くて新しいといえる。それはともかくとして、この全集が出た時、芦辺拓がtwitterで大坪砂男のことを罵倒していて驚いた。しばらくしてその発言は削除されてしまったけれども。 - 『悪い夏』松村光生
- 『怒りの日』松村光生
- 『目醒めの時』松村光生
アーマゲドン2000シリーズ
松村光生が亡くなっていたことをそれほど時を経ずして知ったのだけれど、その追悼という意味もあって手に入れながらも積読のまま。 - 『恋人たち』フィリップ・ホセ・ファ-マ-
- 『死にゆく者への祈り』ジャック・ヒギンズ
タイトルがかっこいい本なんだけれども、ジャック・ヒギンズの場合、現代を舞台とした話より過去の第二次世界大戦あたりの時代を舞台とした話のほうが好みだったせいで積読になってしまっている。 - 『所有せざる人々』アーシュラ・K・ル=グウィン
ル=グウィンは僕にとって相性の悪い作家で、買っても積読にしてしまう確率が高い。短編ならば読んでいたかもしれない。 - 『拳闘士の休息』トム・ジョーンズ
積読にしてしまっているうちに舞城王太郎が翻訳した『コールドスナップ』が出てしまい、こちらも積読のまま。トム・ジョーンズはいざ読もうと思うとなかなか気分が乗らなくなる。 - 『歌の翼に』トマス・ディッシュ
- 『煙滅』ジョルジュ ペレック
- 『狩久探偵小説選』狩久
- 『緑は危険』クリスチアナ・ブランド
『緑は危険』でクリスチアナ・ブランドという作家の存在を知ったのに、ブランドの他の買った本は読んでおきながらも、この本だけ未読というのはいったいどうしたものか。 - 『薔薇の名前』ウンベルト・エーコ
積読にしているうちに先に映画の方を見てしまったのがまずかったということにしておこう。 - 『西瓜糖の日々』リチャード・ブローティガン
- 『赤毛のレドメイン家』イーデン・フィルポッツ
- 『金曜日ラビは寝坊した』ハリイ・ケメルマン
ハリイ・ケメルマンというと『九マイルは遠すぎる』の方が有名すぎて、しかもあちらは短編での切れ味の鋭さがあるのに対してこちらは長編。いささか分が悪い面もあって、この本が短篇集だったら読んでいたかもしれない。 - 『魔都』久生十蘭
一時期、久生十蘭にはまっていたことがあったけれども、その時にいろいろと一度に買いすぎてその結果、積読になってしまった。 - 『闇に踊れ!』スタンリイ・エリン
とりあえず買ったはいいけれども、その当時はそれほど興味のある内容でもなくってそのまま積読にしてしまい、その後に興味が出て読みたくなるということは時々あるけれども、そういう時に限って積読の山に埋もれて、読むことができない状態にある。 - 『渚にて』ネビル・シュート
破滅SFで真っ先にあげられるであろうこの作品が未読なのはおおよその内容を既に知っていて、480ページと分量があるにもかかわらず派手な展開をするわけでもなく、ただひたすらゆるやかに滅んでいくというので、なんとなく既に読んでしまっている気持ちにさせられているのが積読の理由でもある。そういう意味ではこの本が一番最後まで積読のまま残りそうな気もする。 - 『銀河乞食軍団』野田昌宏
数年前に第一部の11巻までを二冊にまとめた巨大な合本が早川書房から出て、こちらの方を買ったのだけれども、元本の一巻まで読んで中断中。12巻以降も合本として出るのだろうと期待していたのだけれども待てど暮らせど出る気配がない。もちろんだからといって積読にしたままでいいわけでもないのだけれど。
コメントを書いていない本に関しては特に何か意味があるわけでもなく、本当はこんなにもコメントを書くつもりはなかったのだけれども、リストの選別をしているうちにつらつらと書いてしまっただけだ。
さて、来年の今頃になったらこのリスト、どのくらい変化しているだろうか。
コメント
Takemanさん、こんにちは。
こういう企画、大好きです。以前Takemanさんの「五十音を好きな小説で埋めてみる」というのもやってみましたが、四苦八苦しながらセレクトするのが楽しかったです。
でも、持ってないのから選ぶ本って、あまり思いつきません。「読まなきゃ」はあっても「読みたい」はあまり。
雑誌に掲載された米澤穂信の短編「鏡には映らない」とか、萩尾望都の短編小説集とか、なくはないのですが。
積ん読本もたくさんあるので、軽く50冊いきますが、手に入れた時点で満足してしまってる感があって、今読みたいかというと微妙。でもそのうちやってみよう。
汗さん、こんにちは。
他人に対して意識したセレクトではないので、他人が見ても面白くはない記事なんですが、こういうのは選んでいる時が一番楽しいですね。
それにしても手に入れた時点で満足してしまうってのはありますよね。