菜時記 文月/戊申

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
いつか妻と一緒に買物に出かけることができる日が来ることを夢見ているが、同時にそれは僕にとって贅沢な願いであることも理解している。
菜時記 文月/戊申
今週は妻が実家に帰省中なので買うものが少ない。
自分一人の分となるとかなり楽になるのだが、その一方で自分の好みのものだけ買えばいいとなると逆に悩んでしまう。
というのは自分の好き勝手に買ってしまえば妻に対して申し訳ない気持ちになるので今まで以上に悩むし、ついつい安さ優先になってしまう。
野菜はそれほど必要ないのだが、それでも夏場はさっぱりしたものが食べたくなるので、トマトと胡瓜、長ネギはやはり欲しくなる。
レタスは先週のものが残っているので買う必要はない。胡瓜と長ネギはいつもの地元野菜の店で買うこととし。トマトだけ購入。
いつもは買わない冷凍食品のナスの肉詰めを買い、ベーコンも購入。卵は6個入りを買ってベーコンエッグを作る予定だ。
テレビで放送していた時に気になった森永乳業 PREMiLを買ってみる。妻は牛乳はあまり飲まないのでこういう機会でないとなかなか飲んでみるチャンスがない。ちょっと贅沢だ。
続いて地元野菜の店へ行くのだがここでショックなことが起こる。
いつもの定番の105円のミニトマトは今シーズンの分は終了ということで、売り切れ。
当たり前のように売っているものだと思い込んでいたのだが、本来、野菜というものはそういうもので、この記事のタイトルである「菜時記」も野菜に対する歳時記、つまりその時期の野菜についての変化を記すことができたらいいと思ってつけたタイトルなのだが、こんな残念な形でタイトルに沿った内容を書く羽目になるとは思わなかった。
もっとも値段を気にしなければ手に入るものなので、食べることができなくなるというわけではないが、弁当のコストが上がってしまうのはどうしようか。

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