菜時記 師走/甲戌

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
大きな幸せは望めないし、見つけることも半ばあきらめている。その変わりに小さな幸せはわりと見つけることが得意になった気もする。ま、吹けば飛ぶような小さな幸せだが、妻が一瞬でも笑顔をみせてくれたのなら、それだけで幸せな気分になることが出来る。
菜時記 師走/甲戌
冬至が近いということで店の入口では南瓜が大量に売られていた。
かといって安いかといえばそれほど安くはなく、色々と物色した後、1/4カットで108円のものを買う。
茨城産のブロッコリーが128円だったので買おうとしたのだが、念の為に見に行った地元野菜のコーナーでは同程度の大きさのものが110円だったのでこちらを選択。同様に、サニーレタスが小ぶりのものだけれども2個入って110円、いつものサニーレタスは128円だったので、迷わず2個入りのものを買う。この時期はレタスの時期なのだろうか。
自宅から店まで行く途中にはキャベツ畑が数多く点在していて、農家の人たちが総出で収穫作業をしている。キャベツの収穫時期だけあって店に並んでいるキャベツも値段が安い。長ネギは先週とおなじく158円だったので、ここで買わずに次の地元野菜の店で買うことにし、同様にトマトも最後に寄る店で買うことにしてみる。自分の勘が正しければこの選択のほうが安く済ますことができるはずだ。
時々、十六穀米をご飯を炊く時に一緒に入れていて、この残りが少なくなってきているので買っておこうとしたのだが、ここで少し悩む。プライベートブランドの物の方が安いのだが、こちらは小分けされている。一方でお徳用サイズの方は値段は高いけれども、小分けされていない。さらに総量を価格で割ればお徳用サイズのほうが安上がりである。しかしこちらを買うと今日の予算をオーバーしてしまうのだ。
予算を守るか、それとも長期的な視点に立って安い方を取るかである。
悩んだすえに後者を選ぶことにした。
その後、予定どおり地元野菜の店と最後の店で長ネギとトマトを安く買うことができたので、総じて今日も良い買い物が出来たのではないだろうか。

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