菜時記　弥生/戊戌

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
昔は時々、老後はこういうことをしたいということを妻は言っていたが、次第にそういうことを口にすることはなくなってきた。それは僕たちが老後に近づいてきたからだというわけではない。希望の持てる老後などないかもしれないと思うようになってきたからだ。
菜時記　弥生/戊戌
今週はいろいろと野菜を買わなくてはいけなかった。
トマトは小ぶりのものが6個入って298円のものがあったのでこれを買うことにする。
長ネギは2本で158円、地元野菜のコーナーでは3本で120円だったがどれも白い部分が短いので、158円のほうを選ぶ。
レタスは198円、サニーレタスとグリーンカールも同じ値段だったのでサニーレタスをかごに入れるのだが、地元野菜のコーナーに120円のサニーレタスが売られていたのでこちらに取り替える。ほうれん草は量が少なく若干高めだったので今回は小松菜で代用することにし、久しぶりに水菜も買うことにする。
ブロッコリーは178円で大きさも大きかったのでポリ袋に入れてかごに入れたのはいいけれども、地元野菜のコーナーで細切れのブロッコリーが120円で売られていて、先にこちらの方をチェックしておくべきだったと少し後悔する。ポリ袋に入れていなかったら交換したのに、こればかりは仕方がない。
ピーマンは4個入りで138円。先週の158円よりは安くなっているがこれは見かけ上の安さで、先週は5個入っていたので実質的には値上がりしているのだ。しかし、買わないわけにはいかないので仕方がない。
とはいえども総じて可もなく不可もなくそこそこの値段で買うことができたので良しとしよう。