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- 『Spirit of Wonder』鶴田謙二
このあたりで浜松市出身の漫画家も入れておこう。もちろんだからといって無理やり地元出身枠というものを設けたわけではない。5巻以内で完結する傑作漫画を選んでいったらたまたま一人いたというわけである。
ここ数年は新作を発表してくれているけれども、それ以前はめったに漫画を描かない漫画家の一人だった。もっとも、新作を出してくれるからといって、いちファンとして満足しているのかというと微妙なところで、というのもここ数年の新作は物語重視の漫画ではなく、鶴田謙二の絵と世界を楽しむための漫画がほとんどだからだ。
『Spirit of Wonder』で鶴田謙二のファンとなった身としてはやはり『Spirit of Wonder』のような漫画を読みたいのである。
未来の話で、今の世界には存在しない技術やガジェットが登場するけれども、それらを含めて描かれる世界は古臭さを感じる、いわゆるレトロフューチャーの世界。未来の話なのに何処か懐かしく、切なく、それでいて夢と希望を感じさせる世界だ。
老人、特にジジイと呼びたくなるような爺さんがいい味を出して活躍する話が多いのも特徴のひとつで、これからジジイになっていく身としては読んでいて心強い。
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