週刊 5巻以内で完結する傑作漫画99冊+α 61/99

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  1. 『東京防衛軍』よしもとよしとも
    浅野いにおの系譜を遡っていくと、よしもとよしともにたどり着く。さらに遡ると誰にたどり着くのかはわからないけれども、彼らのスタイルはおそらく1980年代になって生まれたのだろうと思う。
    よしもとよしともの作品だと「すきすきマゾ先生」が涙がでるくらい好きで傑作だと思っているけれど、あれはあくまで個人的フェイバリットにしておきたいので、万人向けのこちらの方を選んだ。
    よしもとよしともの作品の中ではおそらくもっともバランスのとれた作品だろう。バランスのとれていな作品のほうがよしもとよしともらしさが出ているのだが、僕の好きなSF系の物語であるし、「ウルトラQ」の良質なパロディでもあり、東京を脅かす謎の怪獣たちに対抗する私設東京防衛軍という使命感あふれた設定でありながら、よしもとよしともの世の中を斜めに見るかのような達観した部分がしっかりと出ている。ふざけながらもちょっとだけ、恥ずかしがりながら、まじめに生きている主人公たち。一部トチ狂ったおっさんが登場するけれども、そんな彼らの活躍を見るのは楽しいし、昭和後期から平成初期付近のノスタルジックさもまたいい。

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