統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
大きな幸せは望めないし、見つけることも半ばあきらめている。その変わりに小さな幸せはわりと見つけることが得意になった気もする。吹けば飛ぶような小さな幸せだが、妻が一瞬でも笑顔をみせてくれたのなら、それだけで幸せな気分になることが出来る。
菜時記 師走/丁巳
今週はあまり食材を買い込む必要がないので、いつもの店で買うことは止めて別の店へと行くことにする。弁当を作ることをする前はたまにそちらの店へも行っていたのだが、弁当用の冷凍食品があまり安くなかったので弁当を作るようになってから行くことを止めてしまっていたのだ。で、弁当を作ることもなくなったので、店を固定する必要もなくなったのだが、距離が少し遠いせいもあって足が遠のいていた。
店に入り、買い物用カートにカゴを2個のせた瞬間、不便さを感じた。というのはカゴをカートの上下に置かなければいけないのだ。いつもの店は上下ではなく、奥と手前とにカゴをセットすることが出来るので、品物をかごに入れるときにかがむ必要がなく楽である。
いきなり躓いてしまったのだが、気を取り直して買い物を続ける。
キャベツが1/2カットで148円、これだったら安いので買うことにする。
ピーマンも5個で148円。この店にも地元野菜のコーナーはあるのだがさすがにこの時期はピーマンはない。
白菜が1/4カットで137円と安い。
アボカドも1個105円である。
長ネギは2本で157円と全般的に安い。
レジで精算して、次の店へと向かう。
長ネギは先の店よりも高かったのだが、キャベツと白菜はともに117円とかなり安く、出かける前にチラシを確認してこなかったことを後悔する。
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