菜時記 如月/辛巳

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
配偶者が統合失調症というケースというのはあまり多くない。
そういう集まりに参加しても、僕と同じような境遇の人と出会うことというのはない。寂しさを紛らわすために参加しても余計に寂しさが増す。
菜時記 如月/辛巳
玉ねぎやピーマンの大入り袋が店頭にならんでいる。
玉ねぎもピーマンも買う必要はあるのだが、玉ねぎはこの時期ならば新玉ねぎのほうを買いたいし、ピーマンはそんなにたくさんはいらない。
ということで、ピーマンは通常のものを買うのだがこれもまた、先週と同じく3個しか入っていないものがあったりと、選ぶのに少し注意がいる。
長ネギは2本で178円。出かける前にチェックしたチラシではあいにくとこれ以上は安いものはなかったので、これを買う。地元野菜コーナーにも地元産の長ネギがあるのだが、こちらは本数は3本と多いのだが、白い部分の長さが短い。白い部分の長さだけを合計してみても、値段の安さ分の差ぐらいしかないので、178円の方を選ぶしかない。
バナナが4本で159円、白菜は1/4カットで138円。地元野菜コーナーでは白菜1個まるごとが売られているが、値段もその分高いので、1/4カットの方を買う。
ぶなしめじは2個入りが128円、1個入りは105円。先週はどちらも同じ値段だったが、今週は差がある。もちろん、2個もいらないので1個の方を買う。
大根は地元野菜コーナーで小ぶりのものだが、1本80円だったので、こちらを選ぶ。
少し買うものが少ない気もするが、レジで精算すると、少なさに応じた金額で、さりとてこれ以上買い込む必要もないので、良い買い物ができたと満足する。

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