白暮のクロニクル

最近の長編漫画は単行本化された時にその巻の終わりに次の巻への強烈なひきを用意して終わるものが多いような気がする。
あくまで自分の読んでいる漫画の範囲においてのことであり、最近ではなく昔からそういう漫画があったのかもしれないので、単なる自分の思い過ごしにすぎないだけなのかもしれない。
とはいえども、その巻の終わりに次の巻が待ち遠しくなるほどの驚きの展開を用意する漫画は少なからずあって、そのあたりは連載時にあらかじめ計算して物語を作っているのだろう。
で、『白暮のクロニクル』の場合は、それとは逆で、基本的にその巻だけで完結する。
もちろん長編連載であり、大きな物語というものが存在していて、完結するのはその物語の中の一つのエピソードである。
ある意味、次の巻に対する期待感というものをほぼ無視して、大きな物語の部分だけで勝負するというのはそれだけ自信のあるということなのかもしれない。
長かった物語も、といっても今回で10巻なので、最近の漫画の中ではそれほど長い部類にはならないのかもしれないが、クライマックスを迎えた。
次巻で完結のようで、問題は残りの1冊を使ってどのように物語を着地させるのかという点であり、オキナガという不死の存在の物語がこれで終わりになってしまう寂しさもある。

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