『ワンダーランド』は三巻に入って予想外の展開になった。
まさか、もとの大きさに戻るとは思わなかったのだ。
一方で、縮小に関してもアリスの能力の影響下から外れた場合も自動的にもとの大きさに戻るらしく、二巻で言及されていた縮小の原理という部分に関してはそれほど厳密には扱われないようでもある。
もともとそういった部分に関して厳密にハードSF的な考察をしたうえで作られている物語ではなさそうでもあるので、あまり期待しないほうがいいのだろうけれども、しかし、小技的にそういった言及がされるとついついSFとしての面白さの部分に期待してしまうのである。
もとの大きさに戻った主人公たちなのだが、それで平穏な生活に戻ることができたのかといえばそんなことはなく、両親は亡くなっているし、アリス以外の能力者も登場するし、自衛隊による主人公たちの監視も行われ、国家レベルでの情報操作によって一般市民には今回のことは隠蔽される。
今後の展開はどうなっていくのだろうか。
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