統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
配偶者が統合失調症というケースというのはあまり多くない。
そういう集まりに参加しても、僕と同じような境遇の人と出会うことというのはない。寂しさを紛らわすために参加しても余計に寂しさが増す。
菜時記 如月/甲子
じゃがいもが2kgで321円だったので、量の多さに少し迷うが、じゃがいもならば保存はきくので買うことにする。
出かける前に調べたチラシでは、次の店で白菜が1個で213円だったのだが、この店では1/4カットで170円で売られていたのでこれまた少し悩むが、今回は量よりも値段を優先して1/4カットの白菜を買うことにする。舞茸は105円だったがすぐその隣に分量の多い舞茸が売られていてもちろんそれなりの値段なのだが、同じ値段だと思いこんでうっかり買いそうになってしまう。
長ネギは地元野菜コーナーで白い部分が短いものの3本で172円の方を買う。
ほうれん草が172円だったのでこれもついでに買ってしまう。
レジで精算すると予想外に安く済ませることができたので気分良く、ではなく、次の店ではもう少し買わないといけないなと思いながら次の店へと向かう。
トマトが3個で321円、これはまあ妥当な値段だ。
先の店では高かった大根が、小ぶりとはいえ1本138円だったので、無理して買わなくて正解だったと喜ぶ。
魚介類コーナーでは鰤の切り身があったので、個人的には鰤はあまり好きではないのだが妻が好きなので、照り焼きにでもしようと思い買う。事前にチラシで見て安いので買おうと思っていたレンコンはみんなそう思っていたせいか残り少なく、かろうじて手頃な値段のものが残っていたので運がよかったと思いかごに入れる。
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