ラジオで野菜嫌いの子供が増えてきたということを喋っていた。
僕が小学生だったころも野菜嫌いの子供は多かった記憶があるので、少なくとも40年くらい前から子供というのは野菜嫌いなんじゃないか、つまり野菜嫌いの子供の数というのはそれほど増えてはいないのではないかと思った。
いや、別にラジオに文句をいいたいというわけではない。
なので話を先に進めよう。
子供の嫌いな野菜というとピーマンと人参が頭に浮かぶ。
しかし、ピーマンはなんとなくだが、別に無理して食べなくてもいいような感じがするのに対して人参の方は無理しても食べたほうがよいイメージがある。人参は漢字だがピーマンはカタカナである。
と考えると詳しく調べたことはないがピーマンは明治以降に日本に伝わったのではないかと思う。それに比べると人参のほうがピーマンよりも昔から食べられていたのではないかと思うわけで、そうなるとピーマンは日本人に必須な食べ物ではないのではなかと考える。
が、これも脇道の話題なので先に進めよう。
僕は子供の頃に嫌いな野菜というのはなかった。いや、実際は苦手な野菜はあったのだが、例えばセロリとかだが、幸か不幸かセロリが食卓に上がることはめったになかったのだ。おそらく母親が嫌いだったのかもしれない。そういうわけで苦手な野菜は食卓に上がることがなかったので、見た目上は野菜嫌いな子供には見えなかったわけだ。
では人参はどうだったのかといえば、わりと好きな野菜だった。
しかし、僕の祖母は子供は人参嫌いであるというイメージに凝り固まっていたのだろう。祖母の家に泊まりに行った時など、食卓に甘辛く煮た人参が出ることが多かった。甘辛くすれば子供は喜んで食べるだろうと思ったのだろう。
嫌いではないので食べるのだが、あまりにも甘辛く煮た人参を食べさせられたせいで、逆に甘辛く煮た人参だけが苦手になってしまった。
おそらく幼少期に一生分の甘辛く煮た人参を食べてしまったのだろう。もう、残りの人生において甘辛く煮た人参は食べなくってもいいんじゃないかという気持ちにすらなっている。
というわけで今度は一生分のカニを食べてみたいと思う。もう残りの人生でカニなど二度と見たくないと思うほど食べてみたい。
だれか僕にそういう思いをさせてくれる人がいないのだろうか。
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