菜時記 弥生/癸丑

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
昔は時々、老後はこういうことをしたいということを妻は言っていたが、次第にそういうことを口にすることはなくなってきた。それは僕たちが老後に近づいてきたからだというわけではない。希望の持てる老後などないかもしれないと思うようになってきたからだ。
菜時記 弥生/癸丑
相変わらず長ネギが高い。
キャベツは1/2カットで170円。どうしようかと思ったが、この値段ならばまあ良いだろうと思いかごに入れる。
アボカドが138円で、どれも熟しているだろうと思いつつも少し物色するとまだ表面が緑のものがあって、あまり熟しすぎていなかったので買うことにする。
地元野菜コーナーでは大根が130円。少し程度が悪いけれども、思い悩んだ末に買う。
ほうれん草は129円と安く、ブロッコリーも138円。このあたりは手頃な値段なのでかごに入れる。
人参は3本で213円だったので、次の店で買おうか悩むのだが、ついつい買ってしまう。そんなわけで気がつくと結構な量の野菜を買っていた。しかしレジで精算すると予想以上に安い。
気を良くして次の店へ。
トマトが4個で213円。長ネギはなんと7本で213円であるもちろんそれなりの細さと長さなのだが、それを差し引いてもお買い得感がある。
気分が良くなったので4個入りのキウイフルーツ213円を買う。楕円形の方が美味しいということを前に聞いたのでちょうど手頃なものが見つかる。
トータルすると今週も安く済ますことができた、と思ったのだが金曜日のしごと帰りに少し買い物をしていたのを忘れていた。それも合わせるとそれほど安く済ませてはいなかった。

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