統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
普通の夫婦であれば当たり前のようにできることでも僕達夫婦にはとてもむずかしくなってしまったことは数多い。しかし不思議とそのことで不幸だとは思うことは少ない。
ただ、当たり前のことでもできないということを理解してもらえない時があり、そういう時は少しだけ悲しくなる。
菜時記 葉月/庚辰
正直いって妻の様態が良くない。
幻聴は消えていない状態が長く続いていたけれども、また悪化してしまったようだ。
薬を飲み続けていても一定以上は良くならないけれども飲まなければ悪化してしまう。
薬を飲ませたほうがいいのだろうけれども、かといって飲ませることが妻のために良いことなのだろうかと考えてしまう。冷静に考えれば飲ませたほうがいいにきまっているけれども、長くそばにいると、それが本当に良いことなのか、その自信が揺らいでしまう。
とはいえども、買い物はしなければいけない。
買い物も最近、バリエーションが乏しくなってしてマンネリになってしまった。こうも毎日暑いとそれだけでげんなりしてしまう。
長ネギは2本で159円。キャベツは1/2カットで95円。とうもろこしもあったのだが、少し悩んで買うのはやめた。代わりに枝豆158円を買う。
惣菜コーナーではそら豆のおひたし、スパイシー味なるものが売られていたので試しに買ってみる。
続いて次の店へ。
ここではいつもどおり、トマト4個312円。スイカが1/8カットで312円だったので買うことにする。
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