妻に面会に行く。
薬の影響かこころもち表情がのっぺりとしている。
悩んでいた便秘の方は下剤の方も量を減らしたにもかかわらず、今朝はスッキリと出て喜んでいる。
睡眠薬は飲んでいるがそわそわする副作用に対して頓服を出してもらったようだが薬の名前は覚えていないらしい。
看護師さんのの中にも、薬はできるだけ少ないほうがいいと言ってくれる人がいて、多剤になるという心配はそれほどしなくても良さそうだが、それでも副作用がなくならなければ辛さもなくならないわけで、悩ましいところだ。
筋肉痛になってしまったといってふくらはぎを見せる。見せてもらっても筋肉痛なのかどうかなんて分かるはずもないのだが、急に痛むようになったのかと聞くとしばらく前からと答える。あとで湿布をもらうつもりだと言っているが、この筋肉痛もひょっとしたらインヴェガの副作用かもしれない。看護師さんに痛みのことを言うようなのでなんらかの対処をしてくれることを祈る。
しかし、この筋肉痛も副作用だとすると妻にはインヴェガは合っていないのではないかと考えてしまう。主治医は妻が服薬をやめてしまうことを考えてインヴェガの注射剤を使うことを想定してインヴェガに切り替えているのだが、副作用が激しいとなると注射剤は止めたほうがいいのではないだろうか。主治医との面談のときに相談してみるつもりだ。
今の所、薬の副作用のほうが妻にとって一番の悩みで、統合失調症本来の症状に関しては気にならないらしい。気にならないということはそれはそれでいいことでもあるのだが、気にならないだけで副作用のほうがおさまったときにどうなるのかわからないということを思うと、なにも進展していないともいえる。
入院している人たちの入れ替わりはわりと多いようで知り合った人が退院していくと妻が話してくれる。妻も早く退院したいようで、もちろんそれは当たり前のことなのだが、退院する前にまずは外泊をして外泊が問題なければ退院という形になるので、早く外泊をしたいと言う。主治医にもそれは話をしたようだが、今はまだ薬の調整中なので、外泊をしてもそれは退院のための外泊ではなく娯楽としての外泊だと言われたらしい。
新しく入院してきた人が話し好きな人で、妻にもいろいろと話しかけて来てくれるので、妻もありがたがっている。いっぽうで入院してきた人の多くは、入院したというよりも家族に入院させられたという人で、家族に見放されたとか、こんなところに入院させられて落ちるところまで落ちてしまったと、入院してしばらくは嘆いているそうだ。精神科というのをそういうふうに思っている人がいかに多いかということだ。
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