前巻でアルパカ殺しの犯人があきらかにされたが、この巻でもそのほかにいろいろなことが明らかにされる。
一番驚いたのはレゴシの祖父の事柄だ。これまで表立って登場したことはなくどんな姿をしているのかも定かではなかったのだが、レゴシと同様ハイイロオオカミだと思っていたら違った。コモドオオトカゲ、つまり爬虫類だったのだ。
この世界で異種族間での結婚というのはそれとなく匂わせていたけれどもまさかは爬虫類と哺乳類とで子孫を残すことができる設定だったとは思わなかったのだが、その一方でそういう設定であるのであればレゴシの恋も成就させることができるわけで、なるほどと思う。
その他にも裏社会でボスとなったルイの話やレゴシの師匠でもあるゴウヒンの過去のエピソードなどが挟み込まれ多重に物語が進んでいく。
もちろんアルパカ殺しの犯人との対決もあるのだが、こちらは第一ラウンド終了というか、いわゆる前哨戦で、決着は次の巻に持ち越しとなる。しかしこちらもアルパカ殺しの犯人の内面部分の葛藤も描かれていて、うーんなるほどと感心させられる。
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