これほどまでにも早く終わってほしいと思う漫画は初めてだ。
いや漫画だけではなく、小説も含めて、終わらせてほしいと思ったことは今まで一度もない。
これは、つまらないとかくだらないから終わって欲しいという意味ではない。
太平洋戦争に関しては昔からいろいろと本を読んできた。南方諸島での戦争というのもその中で多少なりともどういうものだったのかということは知っていたつもりだったが、詳しくは知らなかった。特にペリリュー島に関しては知らないも同然で、それを思うと、知っていたとか読んだことがあったというのもおこがましいほどの知識しか持ち合わせていなかったと反省するべきなのだろう。
三等身のかわいらしいキャラクタでもって描かれるこの漫画はペリリュー島での戦いを描いたもので、絵柄と主人公の性格のおかげで非常に読みやすく、うっかりしているとほのぼのとしてしまうのだが、主人公がおかれた境遇はほのぼのからは正反対で、悲惨な現実である。
数十人単位で人は死んでいき、圧倒的な戦力でもって上陸したアメリカ軍でさえも同様に殺されていく。
冷静に考えれば勝ち目のない戦いで、戦い続ければ死ぬしかなく、死んだところで大局が大きく変わるわけでもないのだが、そんなことは一兵士卒の身分では知るわけもなく、かといって指揮官たちでさえも、勝ち目はないことを自覚しているし、最終的には玉砕するしかないと考えていながらも、大本営からの指令は持久戦を行えという状況は地獄でしかない。
最終的に、指令を無視するかたちで玉砕を意味する「サクラ」を報告して玉砕していくのだ。
主人公たちにはやく安堵をあたえて欲しい。そんな思いで早く終わって欲しいと思ってしまう。
コメント
生きて下さい。時々書き込まれる貴方と奥様との会話や、出来事を読んで安心しています。
でも、最初にブログを見た時は、大丈夫だろうかと心配になりました。勝手に要らぬ事をすいません。
生きることは容易くありません。
生きることが苦しくて泣いたり、身体を壊したり。
でも、その度に強くなった気がします。
どちらが先に逝くかはその時の事。
まあ、老後の備えは必要でしょうが。
どうか、奥様から逃げないで下さい。
貴方の為にもです。
和食天将さん、コメントありがとうございます。
何が何でも生きなければいけないと思いつめてしまうと、時々苦しくなることがあります。
そんなとき、辛かったら死んでもいいんじゃないかと思うと、ふっと気持ちが楽になります。
もちろんそれで、すぐに死んでしまおうなんて思うわけではありません。
言い換えれば、気負わずに残りの人生を気楽に生きていくためのお守りのようなものでしょうか。
落ち込むときにはどん底まで落ち込もうとするのは自分の性分のようです。
これ以上落ち込みようがないところまで落ちてしまえば、あとは登ることしかできないので気持ちも楽になります(^^;