人気が無いと続けることができないというようなことを作者が言っていたので毎回毎回ひやひやしながら読んでいるわけだが、まずは三巻がでた。
前巻の途中から犬飼現八が登場したわけだが、舞台は安房から離れて別の場所に移る。その場所というのが城塞都市のような街で原作からかけ離れた世界。もちろん原作に忠実に、というのは全く期待していなくって原作からどこまで原作の持ち味を残したままかけ離れた世界を見せてくれるかという部分に期待があるのでこういうのは喜ばしい。
で、犬飼現八が犬塚信乃と関わり合うとなると、芳流閣の闘いで、この巻ではそれが描かれる。
しかしそこが見せ場かと思えば、それさえも前座で、その後に予想外の出来事が待ち構えていた。
この街でも玉梓が黒幕としてこの街の主を操っていた、という部分までは想定内。罪人同士を戦わせて勝ち残った人物をさらなる戦いに望ませる、といった事柄はそれほど新味ではなかったけれども、しかしその目的というのがちょっと予想外で驚いた。そして一応は日本、和風ファンタジーであると思っていたら蝿の王まで登場するのだ。
この巻ではまだ決着はつかないけれども面白くなってきた。
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