来月の気になる本

文春文庫『カブールの園』宮内悠介
竹書房文庫『タボリンの鱗 竜のグリオール短篇集』ルーシャス・シェパード
中公文庫『三の隣は五号室』長嶋有
ちくま文庫『独居老人スタイル』都築響一
創元SF文庫『マーダーボット・ダイアリー 上下』マーサ・ウェルズ
朝日文庫『星の子』今村夏子
河出文庫『アメリカーナ 上下』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ
河出文庫『自生の夢』飛浩隆
小学館文庫『氷の轍 北海道警釧路方面本部刑事第一課・大門真由』桜木紫乃
小学館文庫『一抹の真実』ジグムントミウォシェフスキ
文春文庫『不穏な眠り』若竹七海
早川書房『ダウン・ザ・リバー・アントゥ・ザ・シー』ウォルター・モズリイ
ハヤカワ文庫JA『ゲームの王国 上下』小川哲
角川書店『赤い部屋異聞』法月綸太郎
集英社『となりのヨンヒさん』チョン・ソヨン
河出書房新社『十二月の十日』ジョージ・ソーンダーズ
東宣出版『ブラック・トムのバラード』ヴィクター・ラヴァル
いよいよ今年も残り一ヶ月となりました。振り返ってみるとぜんぜん本が読めていません。
12月は気になる本は少ないだろうなと勝手に思っていたのですが、いざ調べてみるとそんなことはなくひょっとしたら今年一番の気になる月のようです。
精力的にSFを翻訳してくれている竹書房からは予告されていたルーシャス・シェパードの<竜のグリオール>シリーズの残りの短編が出ます。
長嶋有の『三の隣は五号室』が文庫化。この本で谷崎潤一郎賞受賞しました。
都築響一の『独居老人スタイル』はちくま文庫から文庫化です。高齢者の1人暮し=惨めな晩年といういわれなき偏見をぶっ壊す16人の大先輩のノンフィクション。
『なにかが首のまわりに』のチママンダ・ンゴズィ・アディーチェの長編『アメリカーナ』が文庫化されるのですが、さすがに長編すぎるのでちょっと様子見かな。
最初の『怒り』は多少は話題になったものの、その次の『もつれ』はさっぱり話題にならなくって、そもそも翻訳された順番が三部作の三冊目からという状態なので無理もない、というか二作目は翻訳される可能性は少ないんじゃないかと思っていたジグムントミウォシェフスキのシリーズ二作目『一抹の真実』が翻訳されます。ありがとう小学館。
テレビドラマにもなる<葉村晶>シリーズの新作『不穏な眠り』がでますね。ドラマのほうも楽しみですが新作も楽しみです。
ウォルター・モズリイってどこかで聞いたことがあるなあ、って『ブルー・ドレスの女』のウォルター・モズリイじゃないですか。ということでものすごく久しぶりにウォルター・モズリイの『ダウン・ザ・リバー・アントゥ・ザ・シー』が出ます。
少しづつですがアジア圏のミステリやSFが翻訳されてきました。ということで集英社から出るチョン・ソヨンの『となりのヨンヒさん』も韓国SFです。
東宣出版から出るヴィクター・ラヴァルの『ブラック・トムのバラード』は「レッド・フックの恐怖」から90年後、アフリカ系アメリカ人作家ヴィクター・ラヴァルがラヴクラフトの世界を語り直す。ということでちょっとおもしろそうな話です。
続いて漫画です。
少年チャンピオン・コミックス『BEASTERS(16)』板垣巴留
アフタヌーンKC『小路花唄(4)』麻生みこと
フィールコミックス『違国日記(5)』ヤマシタトモコ
KCデラックス『水は海に向かって流れる(2)』田島列島
モーニングKC『田島列島短編集 ごあいさつ』田島列島
トーチコミックス『スペシャル(3)』平方イコルスン
ビームコミックス)『王様ランキング(6)』十日草輔
少年サンデーコミックス『双亡亭壊すべし(15)』藤田和日郎
ヤングジャンプコミックス『ゴールデンカムイ(20)』野田サトル
アフタヌーンKC『波よ聞いてくれ(7)』沙村広明
モーニングKC『望郷太郎(1)』山田芳裕
ヤングアニマルコミックス『3月のライオン(15)』羽海野チカ
田島列島の『水は海に向かって流れる』二巻が出るのは楽しみですが、なんと『田島列島短編集 ごあいさつ』と短編集もでます。こんなに一度に出てしまうのはもったいない気もしますが、楽しみですね。
麻生みことの『小路花唄』はこの巻で完結です。登場人物たちの物語はどういうふうに収まっていくのでしょうか。
来月の漫画で一番の楽しみは山田芳裕の『望郷太郎(1)』です。大寒波で地球は壊滅的な大打撃をうけ、主人公は人工冬眠で生き延びる。それから500年後、主人公は人工冬眠から目覚めるのだが……。ということで唯一人生き残った主人公の望郷の物語のようなんですが、いったいどういう物語になるのか、まだまだわかりません。

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