『わたしのカイロス』のからあげたろうの新作。
前作と基本的な構造は同じで、戦う術を持たない少女が戦う術を持つ者ととともに悪政をしいている支配者に立ち向かうというフォーマットだ。もちろんそれは骨格部分に過ぎないので全く問題ない。
前作はSFだったが今回は今の時点ではファンタジーよりといった感じなうえに主人公の少女の造形は前作の主人公と互換性があるのだが、今回の主人公には何やら秘密があり、この世界の存在に密接に関係する能力を持っているらしい。
一方でその少女を助けるのが今はこの世界の最下層で落ちぶれてしまった老騎士。この老騎士はかつてこの世界の為政者の側近でそして老騎士も為政者もこの世界のことをそしてこの世界の民の幸せを考えていた。
しかし今はこの世界は常に雪の降り続ける極寒の地となり、老騎士は最下層で生きる目的も失いただただ日々を意味もなく過ごしている。
この世界に何が起こったのかはまだ明らかにされていないのだが、少女に与えられた猶予の期間はわずか三日。物語的にはもう少し猶予の時間をあたえてもいいんじゃないかと思うのだが、前作と同様、面白くなりそうな話だ。
コメント