『サルまん 2.0』相原 コージ/竹熊 健太

『サルでも描けるまんが教室』の続編。
といっても知っている人も少なくなってきているんじゃないかと思う。
そもそも、僕自身も『サルでも描けるまんが教室』の続編があったということすら知らなかった、いや、あの当時は「たけくまメモ」はチェックしていたので『サルでも描けるまんが教室』の続編が連載開始するという情報は知っていたはずだけれども、そのころはもう、雑誌を買わなくなっていたので単行本化されたら買えばいいかという程度にしか思っていなかった。
で、連載が始まったのも知らなかったし、連載が中断して未完成のまま終わっていたことすらも知らなかった。
内容はといえば、タイトルから想像できるように、漫画の入門書のパロディでもあり漫画評論でもあり、とにかく面白かったのだが、ではその続編が面白いのかというと微妙で、そのあたりは結局この続編が未完となってしまった理由にそのまま直結する。
のだが、それでもなぜ失敗に終わったのかという当事者たちの座談会も収録されていて、中途半端に時代が早すぎたということと、売れるということを考えていくと漫画という表現だけでは駄目というシビアな状況が、続編そのものは失敗に終わっても的確な指摘になっているあたりが悲しい。

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