久しぶりに岩岡ヒサエの漫画を読む。
今回はウエディング・プランナーの女性を主人公とした物語で、これまでにも何らかの手に職を持つ女性を主人公とした漫画を描いてきていたけれども、ちょっと毛色が変わっている。
それはおそらく、ウエディング・プランナーといういわば結婚式の裏方で、結婚式における主人公は新郎新婦でウエディング・プランナーは主役ではないという部分がそう感じさせるのだろう。
そういったことも含めてお仕事漫画に属するといえる。もちろんそれが悪いというわけではなく、むしろ新味に感じられるので新鮮さがある。
それと同時に、ファンタジー要素はまったくなく、登場する人物の等身も高い。岩岡ヒサエの漫画というと等身の低いキャラクターたちのこじんまりとした箱庭的な世界というイメージが強いが、今回はそれも少し違う。のだが、等身が高くてもこじんまりとした可愛らしさは残っているので、岩岡ヒサエの描くキャラクターから感じる可愛らしさというのは等身の高い低いは影響を与えないのだろう。長いこと読んでいながら意外な事実を初めて知った。
そしてキャラクターの可愛らしさとは裏腹に人の表の部分と裏の部分もしっかりと描いていて、結婚式という幸せの象徴のようなイベントを描いておきながらも幸せだけではない部分もあるのだということを見せつける。
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