『果ての星通信 1』メノタ

大学を卒業し恋人と世界各国を旅行に出かけようとする主人公。楽しみにしていた旅行のその前日、十年前の落雷で負った額の傷口が出血し、そして慌てる主人公の手が、体が、分解し始める。
十年前、主人公が落雷に打たれたとき、主人公の頭の中で声が聞こえた。
十年経ったら迎えに来る
主人公が気がつくとそこは一面雪景色。見知らぬ土地。凍える主人公は家の明かりらしきものを見つけ、そこへと歩いていく。たどり着いた先にあった建物は奇抜なデザインの建物。そして建物の中から現れたのは……。
この宇宙には地球人以外にも多数の異星人がいて、そしてこの宇宙の星を作り続ける種族がいた。しかし彼らはこの宇宙が膨張し続けていることに飽き飽きし、他の種族たちに自分たちの代わりに星を作らせることにして彼らはどこかへ去っていってしまった。
頼まれた他の種族たちは星を作る任期を十年としてこの宇宙に生きる異星人の中からランダムに選んで星を作る作業を行うことにした。そして主人公はその一人として選ばれたのだった。
任期は十年。十年経たなければ地球に帰ることはできない。嘆く主人公なのだが、主人公一人では帰る手段はない。
ということでいやいやながらも星を作るということを行いながら、そこで巻き起こる様々なトラブルに巻き込まれ、それでもしたたかに地球へと帰る手段を画策する主人公。
登場する異星人は人間臭く、そういった点ではSFというよりもファンタジーに近いのだが、それでもそこで起こる展開はけっこうハードでSFだ。

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