前巻で主人公たちにあたえられた猶予の時間はわずか3日ということで三巻ぐらいで終わらせるのだろうと思っていたら二巻で完結。
設定からしてレベルゼロの場所からレベルセブンまで行かなければいけないのでようするに7階層を突破するわけだから続けようと思えば三巻以上は続けることが可能だけれども、打ち切りなのかそれとも最初からここまでしか描くつもりがなかったのか。
どちらにしても物語の密度が高く、主人公たちに勝ち目がない。主人公たち二人の他にもうひとり仲間になる人物も加わるけれども、損得勘定の結果であって打ち解けた仲間ではない。
主人公はともかくとして老騎士のほうは大怪我はするし、ユグドラシルバーの力を使えばその代償として生命のエネルギーを失い失明するはと、満身創痍の状態で、崖っぷちを綱渡りしている状態だ。
そんなわけで紙面からは強烈な熱意が溢れ出している。
どんどんと残りのページ数が減っていくのに主人公たちは最初の敵に苦戦しっぱなしという状況で、最後までたどり着くことができるか不安になるのだが読んでいる間はそんなことは気にならない。純真過ぎるまでの正義と気恥ずかしくなるほどの信頼を主人公たちは叫びながらも、これぞ少年漫画の王道だと言わんばかりの情熱でもって描かれるこの漫画は、たしかに主人公たちの戦いはこれからだというところで終わってしまうのだけれども、ここまで見せつけてくれたらもう満足でもある。
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