『竜女戦記 1』都留 泰作

都留泰作の新作。
なんだけど、実は都留泰作の過去の作品って『ナチュン』も『ムシヌユン』も一巻しか読んでいない。
『ナチュン』は絵が好みじゃなかったということも大きいけれど『ムシヌユン』は主人公のダメさ加減が受け入れられなかった。じゃあ自分の好みに合う作品を描く作家じゃないんじゃないかと普通はここで見切ってしまうだろうけれども、結局のところ自分のほうの受け止め方の問題で、基本的には面白いんじゃないのかという思いがずっと残っているのが都留泰作で、今度の新作は歴史もので主人公は女性なので、今までの相性の悪さを払拭してくれるんじゃないかという期待を込めて読んでみたら、一部は正解で一部は不正解だった。
登場人物のダメさ加減という部分においては、主人公は違うものの、やっぱりダメ男が登場していて、やっぱりそうかと思ったけど、主人公じゃないので許容範囲だ。絵柄に関しては特に問題ない。
戦国時代の日本と思われる架空の国を舞台として、主人公の女性が天下をとっていく、という話になるようなんだけれども、一巻ではようやく始動したばかりなのでこの先はどうなっていくのか、読者を裏切るような展開にもなりそうなんだけれども、それはそれ楽しみで、できれば裏切ってほしい。