ヒメカミ覚醒。-マツロイの剣

ヒメカミ覚醒。-マツロイの剣- (ファミ通文庫 た 7-1-1)

  •  田代 裕彦
  • 販売元/出版社 エンターブレイン
  • 発売日 2008-09-29

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赤石沢教室の実験』が文庫ではない新レーベルから出たので、いよいよこれはライトノベルから離れていくつもりなのだろうなと思っていたらレーベルそのものも失速気味になってしまったせいなのか、『赤石沢教室の実験』そのものの評価があまり高くなかったせいなのか、音信不通になってしまった田代裕彦。
出版社を変えてようやく登場したのだけれども、どうみても完全なファンタジーっぽい内容だったので、ああとうとう路線を変更してしまったのかと思いつつも読んでみたらやっぱり田代裕彦だったよ。
表面的な設定そのものはよくあるファンタジーなのだけれども、蛇神を封印した剣ひとつとってもいちいち理屈っぽい。そもそも封印された蛇神だって古代文明の生き残りであり古代文明のアイテムによって不老不死と化しているにすぎなく、そのアイテム自身にも理屈が付けられている。
そして極めつけは事件の犯人であって、ちょっとあからさまに書きすぎているきらいがあるものの、ああやっぱり何を書いてもミステリ的な味付けを忘れないのだなあと思わずうれしくなってしまう。
というわけで、シリーズ化は出来る素材となっているので続編が出てくれるとうれしいなあ。

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