ブラックロッド三部作

ブラックロッド (電撃文庫)

  •  古橋 秀之
  • 販売元/出版社 メディアワークス
  • 発売日 1997-04

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ストロスの『残虐行為記録保管所』はまあ面白かったものの、せっかくこんな設定を用意しておきながら、どうしてそんな笑いの世界へと向かってしまうんだろうなあ、という部分があって、完全に満足したわけではなかった。
で、古橋秀之を引き合いに出したのだからここはやっぱり、物足りなかった部分に関しては<ブラックロッド>シリーズでも読んで欲求不満を解消しようではないかということで一気読みした。
そもそも世間での評価はそれなりにあるにに対して何故か<ブラックロッド>三部作は絶版中で少々入手困難。田中哲弥の<大久保町>シリーズが早川JA文庫から復刊したんだから、<ブラックロッド>シリーズも早川JA文庫から復刊すれば良いのにとも思うのだけれども、多分予告したままそれっきりになっている『人狼日記』三部作を書き上げるかそれとも書き上げるそぶりの一つでも見せなければ駄目なんだろうなあ。
で、肝心の話の方はといえば、いやもう満足というもの。まあはっきりいって設定だけで中身は全くないに等しいというか、設定だけでお腹がいっぱいというもの。ストーリーなんてもうどうでも良い感じだ。
東洋と西洋のオカルト的なガジェットをごったまぜにした世界観は異様なまでに濃厚で、読んでいて目眩がしそうなくらいだ。死んでも奇蹟によって復活する神父などは思わず、映画『メデューサ・タッチ』を思い出してしまった。
来週まで、ブログの更新は休みます。

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