- 著 スティーヴン・グールド
公手 成幸 - 販売元/出版社 早川書房
- 発売日 2008-03-07
小説版『ジャンパー』の前日譚だと思っていたら映画版『ジャンパー』の前日譚だったので読もうかどうしようか迷ったんだけど結局読むことにした。
小説版『ジャンパー』を読んだのは遙か昔のことなので、どんな話だったのかすっかり忘れてしまっている上に、映画はまだ未見なので果たして大丈夫なのかとも思ったんだけど、前日譚なのでそのあたりは特に問題は無い。
はっきりいってしまえばSFとしての面白さってのは全然なくって、こりゃSFジュブナイルだよなあ。
とはいえども最初からSFとしての面白さってのは期待していなかったのでそのあたりは全然平気だったわけだが、お話としては予想以上に面白かったので驚いた。
強いていえば筒井康隆の『七瀬ふたたび』といったところで、ちょっと話がうまく行きすぎるきらいはあるけれども、まあそのあたりは許容範囲内で、主人公の成長物語としては意外に掘り出し物だったかな。
ただ一つ残念なのは、いよいよこれからというところで話が終わってしまうところで、映画の前日譚として書かれたものだから続きは映画でというわけなんだろうけど、うーむ、この先、主人公が幸せになることが出来たのかどうなのかがちょっと気になる。
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