- 著 ヒヨコ舎編
- 販売元/出版社 アスペクト
- 発売日 2008-01-18
本棚を見るのは楽しい。
からっぽの本棚であれば、これからそこにどんどん本を置くことが出来ると夢想することができる。
いっぱいの本棚であれば、そこに並んだ本を眺めるだけで幸せな気分になれる。
そんなわけで一番楽しいのは書店の本棚を眺めることなのだが、次に楽しいのは他人の本棚を眺めることだ。
誰が言ったか忘れてしまったが、他人に本棚を見られるのはタンスの中の下着を見られるより恥ずかしいと言った人がいた。その時、ああその気持ち、よく判ると思った。
というわけで、世間にはブログで自分の本棚の写真を公開している人がいるのだが、私は恥ずかしくって出来ない。
しかし、よくよく考えてみたら、読んだ本の感想などをこうしてブログでさらしているわけだから、本棚を公開しているのと同じようなものではないのかと思ったりもするのだけれども、わたしにとっては他の書評ブログの膨大な書評のページを眺めるよりも、たった一枚の本棚の写真を眺める方が楽しいわけで、やはり違うのである。
で、川上未映子と桜庭一樹の本棚が載っているという時点で非常にタイムリーというか凄い偶然だなと思うこの本は、他人の本棚を見たいという私の願望を満足させてくれる本だった。
本棚すべてをさらけ出しているのではなく、本棚の一部だけしか見せていないところが想像力をかき立てさせられて実にいい。
桜庭一樹の本棚に『最後の竜に捧げる歌』があったのが、この本が好きだった私にとってはちょっとうれしかった。桜庭一樹の本棚にあったのは漫画版のほうだったけど。
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