- 著 久住 四季/
- 販売元/出版社 メディアワークス
- 発売日 2007-12-10
今回登場する、時間に関するアイテムがどんな物なのかと期待をしていたらがっかりしてしまった。作中で登場人物たちが議論をしてしまっているように、果たしてそれが時間を操作するということなのだろうか。
などと細かいことに文句を言ってもしかたあるまい。あまり厳密に考えず、何だかわからないけれども不思議なアイテムが登場する、というレベルで捕らえておくのがいいのかも。
というわけで今回登場するのは最高で一年間分の記憶を消してしまうことの出来るアイテムだ。そして一人の少年が半年間の記憶を消される。謎はいたってシンプルで誰が何のために半年分の記憶を消したのかということだ。
ページ数が少ないためなのかどうなのかはわからないが、解決までの一本道を遊園地のアトラクションのごとくただ一直線に突き進んでいるような感覚で、悪くいえば非常にご都合主義的に手がかりが見つかり、そして解決していく。
もう少し遊びというかゆとりがあればいいのだろうけども、わざわざ登場させなくても構わないような人物まで出てくる始末である。というか終盤で登場するあの人物は反則だよなあ。
しかし、最後の最後でひっくりかえされた事の真相は大変後味が悪く、前巻でもかいま見せた人の心の闇の部分がなかなか興味深い。
ということで次の巻でもどんな闇を見せてくれるのか楽しみなのだ。
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