- 著 大西 科学/
- 販売元/出版社 ソフトバンククリエイティブ
- 発売日 2007-06-14
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おおっ、なんなんだこれは。
この巻でこのシリーズも一区切りとなったのだけれども、最後の最後になって世界をゆるがす驚天動地の設定が飛び出して来やがりました。魔法という物がこの世界に存在するという事に対するそれなりの論理がなされてきていたのだけれども、それはあくまでこのシリーズ全体を流れる雰囲気と同様、ゆったりとしてゆるやかで、暖かな日差しの縁側でほかほかとしているようなものであった。しかしそんな設定だけでは満足していなかったのか、もう一ひねりしてくるとは思わなかったよ。魔法をエネルギー計算してしまうのももの凄かったけれども。
そして一ひねりといえば、主人公の使い魔であるジョン平の能力に関してもそうで、おおよそどんな能力なのかは想像していたけれども、それはあくまで副産物に過ぎなく、本当の能力は別なところにあったとは。
それにしても、たとえ悪だとわかりきっていてもラスボスにあんなことを言われたら、利害関係が一致して「うん、わかった」と手を組んでしまうかもしれない自分とは違って、純真すぎるというか、まあ主人公の取る行動としては当たり前なんだけども、多分、この話は中年と呼ばれる年代に差し掛かった男の夢みる少年の理想型でもあるんだよなあ。
この本の本当の面白さは、中年に差し掛かった男にしかわからないのだと言い切っておこう。
コメント
私も最後の巻で急展開にはビックリしました。
もっと続くのかな、と思っていたのに
3巻で終りって残念です(TT)
(ジョン平のキャラってほのぼのして好きだったし)
短編がでる?ようなのでそちらに期待したいです。
そうですね、ゆるゆるとシリーズが続いていくのかなと思ったいたら、三作を通しての大きな謎と陰謀に決着をつけてきれいに終わってしまいましたね。
ジョン平がなぜあのようなキャラクタなのかということについてもしっかりとした設定が存在していたことにも驚きました。