- 著 タカハシ マコ/
- 販売元/出版社 一迅社
- 発売日 2007-06-18
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『エオマイア』のタカハシマコの新作だったのだけれども、どうみても今回は自分の守備範囲外の作品でした……のですが、オビで桜庭一樹が推薦文を書いているではありませんか。
まだ手を付けてはいないけれども桜庭一樹の新作『青年のための読書クラブ』は「史上最強にアヴァンギャルドな“桜の園”」などといううたい文句。ここでいう“桜の園”はひょっとしたらチェーホフのほうを指しているのかも知れないけれども、字は多少違えども“櫻の園”といえば吉田秋生の名作『櫻の園』ことで、なんてタイムリーなんだというか、卑怯な組み合わせというか、『青年のための読書クラブ』を読む前に読んで置いても良いのではないかという気分にさせられたわけです。
What are little girls made of?
What are little girls made of?
Sugar and spice
And all that’s nice,
That’s what little girls are made of.
ううむ……さっぱりわからん。
というか、男と女の違いというべきか、所詮、男の子はカエルやカタツムリなどという気味の悪いもので出来ていて、せいぜいかわいくて子犬のしっぽであります。砂糖にスパイス、そして素敵なものばかりで出来ている世界を理解するのは大変です。
もの凄く難解な小説を読み解こうとしているがごとく、そして、SFではないのに良質なSFを読んだときと同じような衝撃と、不思議に満ちあふれ、男と女は違う生き物なのだと最後には挫折しそうになってしまう。
特に凄いのは、「タイガーリリー」というお話。主人公の二人はなんと老婆。それでいて、少女の姿で描かれているのです。
見かけは少女でありながらも、実際は老婆。そんな設定の中でさらりと凄いことをやってのけている……まいりました。
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