一巻を読んでから二巻を手に取るまでだいぶ間が開いてしまった。
だからといって、一巻がつまらなかったというわけではない。
電子書籍化されているので、いつでも読むことができるという安心感、といっても電子書籍化されているからいつでも読むことができるというのは必ずしも正しいわけではないのだが、後は、未読のままであっても電子書籍であれば、物理的な存在が無いので、罪悪感やら読まなければいけないという強迫観念にとらわれることが少ないせいもあったのだ。
まあ、それはともかくとして、二巻目も安定した面白さであり、その一方で、僕の知らない農業という世界を存分に知らされ、そしていろいろと考えさせられる話が満載だった。
今回は牛に関する話が多く、勾配や牛乳、さらには牛を一般人がアパートの一室でペットとして飼った場合というシミュレーション漫画まであり、特に最後のシミュレーションはなかなか壮絶であり一頭の牛を飼うということの大変さと同時に牛が産業動物であるということをあらためて実感させられる話でもあった。
その一方で、作者の父親のとんでもなさも一巻と同様、二巻でも健在で、北海道という土地で農業を行うのであれば、このぐらいのパワフルさがなければ駄目なのだろうと思いつつもそんなこととはお構いなしにおもいっきり楽しまさせてくれる。
この辺りのエピソードが『銀の匙』では今後どのように生かされていくのか楽しみでもあり、同時にこちらはこちらで、現在も連載が続いているので、三巻が出るのが楽しみな一冊だ。
なんてことを書いてしばらくほっておいたら三巻が出てしまった。
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