エソルド座の怪人

エソルド座の怪人

  •  ナギーブ・マフフーズ/
  • 販売元/出版社 早川書房
  • 発売日 2007-03

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『キス・キス』から始まった新装異色作家短編集何だけれども、最終巻がこんな色になるとは思っても見なかったよ。ってことはイギリス編が金でアメリカ編は銅になるのか。
全二十巻、ずらりと本棚に並べれば壮観かもしれないけれども全巻そろえてあるわけじゃないので想像してみるしかないのがちょっと残念。
世界編ということで、これはなかなか面白かったというか満足のいった巻でしたよ。
ミステリ色の強い「容疑者不明」と「奇妙な考古学」。前者の結末の付け方も面白かったけれども、後者のやるせなさはまさかこういうアンソロジーで読まされる羽目になるとは思っても見なかったので不意打ち的な面白さ。
フランケンシュタインの怪物ならぬ猫を作り出してしまう「トリニティ・カレッジに逃げた猫」や「オレンジ・ブランデーをつくる男たち」は面白うてやがて悲しきお話。
ひたすらオッパイな話の「セクシードール」なんかを読むと、世界中どこにでも変な話を書く人がいるんだなあと思わせられる。
で、問題はエリック・マコーマックの「誕生祝い」だ。読みながらその展開に次第に唖然としていったのだけれども、それは昔、日本人作家が書いた話でこの話とそっくりな話を読んだことがあったからだ。誰が書いた作品だったのかいつもの事ながらどうしても思い出せないんだけれども、こんな馬鹿な話を書く人がこの世に二人もいたことに驚いたよ。

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