- 著 ジョン・ウインダム/
- 販売元/出版社 早川書房
- 発売日 2007-03
Amazon/bk1/楽天ブックス
アメリカ編と同様、全体的には悪くはないんだけれども物足りない。古くさい雰囲気が漂っていて、私の思うところの異色作家短編集っぽさという雰囲気は満点なんだけれども。ってのはなんだかもの凄くわがままな事を言っているような気もするけれども、やっぱり物足りない物は仕方ない。
冒頭のジョン・ウインダムって、いやあ懐かしい名前。ウインダムは長編しか読んだことがないけれども、短編も悪くはないなあ。今の視点で見てしまうと、時間ものとしての新味はないけれども、けっこういい話というか好きな話ですよこれは。
冒頭の一作こそはいかにもSFらしい話だったけれども後は比較的怪奇色の高い話で、ジョン・キア・クロスの「ペトロネラ・パン 幻想物語」はなかなか怖い話。いつの時代でも一番怖いのは人の心といったところ。ロバート・エイクマンの「何と冷たい小さな君の手よ」はリチャード・マシスンのあれと同じ系統の話、どっちが好きかといえばマシスンの方かな。
ちょっと前に短編集が出たウィリアム・トレヴァーはこんな感じの作品を書く人だったのか。確かにうまいけれどもちょっと好みじゃないなあ。
コメント