こころが目覚める男たちの塗り絵DS ~タミヤボックスアート~
おお、思わず目覚めるどころかこころが動かされそうになってしまったよ、あぶねえ。
しかし、横山宏か加藤直之バージョンが出たら思わず買ってしまいそうだ。
- 著 小林 泰三/
- 販売元/出版社 角川書店
- 発売日 2007-03
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祥伝社の400円文庫の一冊として出た『奇憶』に二編を追加した連作短編集。
しかし、この本が540円で出たとなると400円文庫のコストパフォーマンスの悪さが気になってしかたないのだけれども、とりあえずその事は考えないようにしておこう。
とにかく生理的な嫌悪感を抱かせながらも主人公の駄目っぷりが感動的に素晴らしかった「奇憶」。クトゥルー神話を隠し味にしながらももう一つハードSFも隠し味に入れてしまているあたりがいかにも小林泰三といったところ。
第二話は第一話の主人公の恋人のお話だけれども、こいつもまあ嫌なお話。しかし腹話術で腹話術師の思考をメインプロセス、腹話術人形としての思考をサブプロセスとしてメインとサブを入れ替えてしまうなんて話になるとは思っても見なかったというか、ハードウェアが存在しなくっても意識のプロセスは存在したままなどという展開はイーガンのアレを思わず想像してしまった。
第三話では第一話の主人公の親友のお話だけれども、こいつがなかなか面白くってホラーなのに相変わらず論理的な思考をしまくりで、根底の部分ではSFになっているところが素晴らしい。
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