長嶋 有著
長嶋有 の「ジャージの二人」と聞いてすぐに連想したのがジェローム・K・ジェロームの「ボートの三人男」であります。
しかしなんで連想してしまったのかよく判らない。「ジャージ……」は二人で「ボート……」は三人と数すら合わない。もっとも「ジャージ……」の方には「ジャージの三人」という続編があって、こちらを考慮するならばとりあえず人数だけは一致するけれども、私が連想した時点では「ジャージの三人」はまだ登場していない。
強いて言えばどちらにも犬が登場して、どちらも犬は勘定に入っていないことだけれども、まあ両者を無理矢理結びつけようとする事は止めておこう。
「ジャージの二人」のうちの一人は主人公のこと。彼は少し前に仕事を辞め現在は無職、昔取った杵柄ということで小説を書こうとして椅子けれども目処は立っていない。彼の奥さんは目下のところ大恋愛中だったりもするのだが、その相手はもちろん他の男とだ。主人公はそのことを知っている。
「ジャージの二人」のもう一方は主人公の父親。彼は二回離婚し現在三人目の奥さんと生活をしている仕事嫌いのカメラマン。多額の慰謝料を支払っているうえに三人目の奥さんともあまりうまくはいっていない。
何が起きてもおかしくないような崖っぷち状態の二人なのだけれども、「ジャージの二人」では何も事件は起こらない。物語が始まった瞬間から世界が急に何も起こらない世界に変化してしまったかのようでもあり、長嶋有独特の時間の流れがその世界を支配しているのだ。
しかしなんで連想してしまったのかよく判らない。「ジャージ……」は二人で「ボート……」は三人と数すら合わない。もっとも「ジャージ……」の方には「ジャージの三人」という続編があって、こちらを考慮するならばとりあえず人数だけは一致するけれども、私が連想した時点では「ジャージの三人」はまだ登場していない。
強いて言えばどちらにも犬が登場して、どちらも犬は勘定に入っていないことだけれども、まあ両者を無理矢理結びつけようとする事は止めておこう。
「ジャージの二人」のうちの一人は主人公のこと。彼は少し前に仕事を辞め現在は無職、昔取った杵柄ということで小説を書こうとして椅子けれども目処は立っていない。彼の奥さんは目下のところ大恋愛中だったりもするのだが、その相手はもちろん他の男とだ。主人公はそのことを知っている。
「ジャージの二人」のもう一方は主人公の父親。彼は二回離婚し現在三人目の奥さんと生活をしている仕事嫌いのカメラマン。多額の慰謝料を支払っているうえに三人目の奥さんともあまりうまくはいっていない。
何が起きてもおかしくないような崖っぷち状態の二人なのだけれども、「ジャージの二人」では何も事件は起こらない。物語が始まった瞬間から世界が急に何も起こらない世界に変化してしまったかのようでもあり、長嶋有独特の時間の流れがその世界を支配しているのだ。
コメント