いしい しんじ著
いしいしんじは「麦ふみクーツェ」から入ったので、この本を読んで愕然としました。
「トリツカレ男」や「ぶらんこ乗り」以前のいしいしんじがこんな話を書いていたとは。
封印してしまったのか、それとも開けっぴろげにしてしまった引き出しをいったん全て閉じて再出発をしようとしたのか、単なる心境の変化なのか、良くはわからないけれども、今のいしいしんじの奥底にはこんな世界が存在している、もしくは存在していたというのは驚くべき出来事でした。
初っぱなの「真夜中の生ゴミ」なんて筒井康隆が書いてもおかしくないような話だし、「お面法廷」になると筒井康隆テイストな設定でありながらも主人公が陥った不条理且つ危機的な状況をきわめて論理的な方法をでもって解決させてしまう話で、いやこんな話も書けたのかというかこういう話が書けるのならばたまには書いて欲しいなあと思ったりもします。
しかし、圧巻は「クロマグロとシロザケ」かな。大海で出合ったクロマグロとシロザケが恋に落ちて、二人の思いが東京の築地で成就するお話なんだけれども、その結末に唖然とするというか、とにかく驚きましたよ。
「トリツカレ男」や「ぶらんこ乗り」以前のいしいしんじがこんな話を書いていたとは。
封印してしまったのか、それとも開けっぴろげにしてしまった引き出しをいったん全て閉じて再出発をしようとしたのか、単なる心境の変化なのか、良くはわからないけれども、今のいしいしんじの奥底にはこんな世界が存在している、もしくは存在していたというのは驚くべき出来事でした。
初っぱなの「真夜中の生ゴミ」なんて筒井康隆が書いてもおかしくないような話だし、「お面法廷」になると筒井康隆テイストな設定でありながらも主人公が陥った不条理且つ危機的な状況をきわめて論理的な方法をでもって解決させてしまう話で、いやこんな話も書けたのかというかこういう話が書けるのならばたまには書いて欲しいなあと思ったりもします。
しかし、圧巻は「クロマグロとシロザケ」かな。大海で出合ったクロマグロとシロザケが恋に落ちて、二人の思いが東京の築地で成就するお話なんだけれども、その結末に唖然とするというか、とにかく驚きましたよ。
コメント