ジェラルド・カーシュの「壜の中の手記」が角川文庫で来月でるのですが、角川のサイトをみて驚いた。おそらくは入力ミスだとおもうのだけども定価が370円となっている。まあその前に「予)」と付いているわけだし、予価だからこんな値段でも構わないって事か。
で、角川文庫といえば横溝正史の「殺人鬼」も来月に復刊する予定なんだけど、この本に収録されている「百日紅の下にて」が逸品。年代的に「本陣殺人事件」と「獄門島」の間に起きた出来事で、ラストの一行がぞくりとさせるんだよなあ。
蒼茫と暮れゆく廃墟のなかの急坂を金田一耕助は雑嚢ゆすぶり、ゆすぶり、急ぎ足に下っていった。瀬戸内海の一孤島、獄門島に急ぐために――
その点で東京創元社の「日本探偵小説全集9 横溝正史集」はさすが。「本陣殺人事件」と「百日紅の下にて」と「獄門島」をこの順番に収録している。
で、収録作といえば、一番最後に持ってくると思っていたんだけども、この話……。
マイクル・ムアコック著 / 井辻 朱美訳
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