アレステア・レナルズ著 / 中原 尚哉訳
前作の「啓示空間」は、ハヤカワ初の千頁越え文庫と、青背でも白背でもないSFという二つの点で話題性があったのだけども、今回は前作よりもちょっとだけページ数が増えたというだけで、これじゃ単に読みづらい本でしかありません。もっともページ単価は安いのでお得なんだけど。
次作も出る予定なので今度こそは日本一分厚い文庫を目指してもらいたい物です。
それはさておき、前作も非常に読みやすかったのだけれども、今回は前作よりも視点が一つ減って二つのパートになったせいかさらに読みやすくなっていました。
まあ、言ってみればそれだけ。
SF的な面白さという点では前作に譲るし、魅力的な設定がどうもうまく生かされていないようなかんじで、羊頭狗肉になってしまっています。謎が解けはじめるとだんだんとつまらなくなってくるんですよ、これが。特にもう一つのパートの主人公がだんだん嫌なやつになっていくのでなおさらです。
最初のうちは主人公が寝たり、気を失ったりしているうちにもう一つのパートが展開される(夢を見ている)という状態なんだけど、後半になってくると主人公が起きていても介入してきます。設定上そのようになってもおかしくない話なんだけれども、山場を迎えている段階でそんな白昼夢みたいなもん見せられて大丈夫か主人公って思いたくもなります。
しかし、過剰な期待をしなければ結構面白いというか飽きさせないし、予定調和的なラストも悪くありません。私はこういう話好きですよ。
次作も出る予定なので今度こそは日本一分厚い文庫を目指してもらいたい物です。
それはさておき、前作も非常に読みやすかったのだけれども、今回は前作よりも視点が一つ減って二つのパートになったせいかさらに読みやすくなっていました。
まあ、言ってみればそれだけ。
SF的な面白さという点では前作に譲るし、魅力的な設定がどうもうまく生かされていないようなかんじで、羊頭狗肉になってしまっています。謎が解けはじめるとだんだんとつまらなくなってくるんですよ、これが。特にもう一つのパートの主人公がだんだん嫌なやつになっていくのでなおさらです。
最初のうちは主人公が寝たり、気を失ったりしているうちにもう一つのパートが展開される(夢を見ている)という状態なんだけど、後半になってくると主人公が起きていても介入してきます。設定上そのようになってもおかしくない話なんだけれども、山場を迎えている段階でそんな白昼夢みたいなもん見せられて大丈夫か主人公って思いたくもなります。
しかし、過剰な期待をしなければ結構面白いというか飽きさせないし、予定調和的なラストも悪くありません。私はこういう話好きですよ。
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