佐藤 多佳子〔著〕
新作かと思いきや、過去の作品の文庫化。
さすがに新しい作品と比べてしまうと物足りない部分が多いのだけれども、これはこれでなかなか面白い話でした。
主人公は女子高生なのだが、家庭環境がなかなかハード。腹違いの兄がいるけれども、バイクで事故をして以来自堕落な生活を送り続けているいわゆるニート。そんな息子を苦々しく思っている父親は小学校教師でかなりの堅物。一方母親は小心者で心配性。
一方学校ではというと、いつも動作がスローな同級生及川周子の存在が気になって仕方がない。
及川周子がいつもスローモーションである理由というのが意外な理由だったりもするのだけれども、事件らしい事件など起こらず、あくまで日常における細やかな心の揺れ動きが主体。これからどうなるんだろうと思ったところでストンと物語が終わってしまうのは少し不満もあるかも知れないけれども、こういう終わり方もたまにはいいものです。
さすがに新しい作品と比べてしまうと物足りない部分が多いのだけれども、これはこれでなかなか面白い話でした。
主人公は女子高生なのだが、家庭環境がなかなかハード。腹違いの兄がいるけれども、バイクで事故をして以来自堕落な生活を送り続けているいわゆるニート。そんな息子を苦々しく思っている父親は小学校教師でかなりの堅物。一方母親は小心者で心配性。
一方学校ではというと、いつも動作がスローな同級生及川周子の存在が気になって仕方がない。
及川周子がいつもスローモーションである理由というのが意外な理由だったりもするのだけれども、事件らしい事件など起こらず、あくまで日常における細やかな心の揺れ動きが主体。これからどうなるんだろうと思ったところでストンと物語が終わってしまうのは少し不満もあるかも知れないけれども、こういう終わり方もたまにはいいものです。
あさの あつこ〔著〕 / 石井 睦美〔著〕 / 石崎 洋司〔著〕 / 川島 誠〔著〕 / 梨屋 アリエ〔著〕 / 前川 麻子〔著〕
購入するつもりはなかったんだけど、川島誠の短編が収録されていたので衝動買い。
六人の作家による書き下ろしアンソロジーということではあったものの、川島誠とあさのあつこ以外は名前をかろうじて知っている程度。しかしなかば予測していたようにこの二人以外の話の方がかなりおもしろかったのでおおむね満足の一冊でした。
もっとも川島誠とあさのあつこの話が駄目だったというわけではなく、この人たちに求めるこちらのレベルが最初から高いので仕方ないところです。まあ川島誠の話は、こんなもん書いてんじゃねーよというような話でもあったんですが、川島誠だから赦しますよ。
一方、あさのあつこの話の方は、いい話なんだけどもちょっと狙いすぎというか出来すぎで、一番まとまっているけれどもまとまりすぎているが故に一番物足りない話です。
六人の作家による書き下ろしアンソロジーということではあったものの、川島誠とあさのあつこ以外は名前をかろうじて知っている程度。しかしなかば予測していたようにこの二人以外の話の方がかなりおもしろかったのでおおむね満足の一冊でした。
もっとも川島誠とあさのあつこの話が駄目だったというわけではなく、この人たちに求めるこちらのレベルが最初から高いので仕方ないところです。まあ川島誠の話は、こんなもん書いてんじゃねーよというような話でもあったんですが、川島誠だから赦しますよ。
一方、あさのあつこの話の方は、いい話なんだけどもちょっと狙いすぎというか出来すぎで、一番まとまっているけれどもまとまりすぎているが故に一番物足りない話です。
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