ニール・スティーヴンスン著 / 日暮 雅通訳
ニール・スティーヴンスン著 / 日暮 雅通訳
なかなか読み終えることが出来なくって、こんなに長い話書くんじゃねーよと思ったりもしたのですが、終盤は話飛ばしすぎ、もうちょっとじっくり書いても良かったんじゃないのかって思いましたよ。
しかしまあこの飛ばしっぷりがある種の爽快感でもあったので、これはこれで良いのかも知れない。
ここで登場するナノテクはもう何でもありの魔法のような存在で、かなり未来の話とされているのかと思うと案外そうでもなく20XX年の話。もっとも作中における年代設定に文句をつけるつもりはないんだけども、今は昔と違って情報が何処に存在するかは判らないなんていう作中でのネットワークに関する説明を読んだりすると、それって今のインターネットと同じじゃんと思うのであります。
しかしこの本が書かれたのは1995年。当時の読者にたいしてはこんな風に説明をしなければ判ってもらえない部分もあっただろうし、この概念も当時としては素晴らしいものであっただろうけど、古びるのが早いなあ。
まあそれはさておき、物語の方に目を向けてみると、けっこういびつな物語だったりして、冒頭に登場する人物はわけありな人物かと思えば主人公の父親という存在でしかなく、しかも早々に物語から退場してしまう。それと前後して登場する判事もなにかしでかしそうなそぶりを見せるくせに物語から同じく退場。
気が付くとあっというまに十年ばかりの歳月が過ぎ去ってしまっていたりと、登場人物に関してはかなり行き当たりばったり感が強い。
作中作である主人公が読む物語と、終盤の展開はかなりツボにはまったんだけれども、それ以外のところがちょっと駄目でした。
しかしまあこの飛ばしっぷりがある種の爽快感でもあったので、これはこれで良いのかも知れない。
ここで登場するナノテクはもう何でもありの魔法のような存在で、かなり未来の話とされているのかと思うと案外そうでもなく20XX年の話。もっとも作中における年代設定に文句をつけるつもりはないんだけども、今は昔と違って情報が何処に存在するかは判らないなんていう作中でのネットワークに関する説明を読んだりすると、それって今のインターネットと同じじゃんと思うのであります。
しかしこの本が書かれたのは1995年。当時の読者にたいしてはこんな風に説明をしなければ判ってもらえない部分もあっただろうし、この概念も当時としては素晴らしいものであっただろうけど、古びるのが早いなあ。
まあそれはさておき、物語の方に目を向けてみると、けっこういびつな物語だったりして、冒頭に登場する人物はわけありな人物かと思えば主人公の父親という存在でしかなく、しかも早々に物語から退場してしまう。それと前後して登場する判事もなにかしでかしそうなそぶりを見せるくせに物語から同じく退場。
気が付くとあっというまに十年ばかりの歳月が過ぎ去ってしまっていたりと、登場人物に関してはかなり行き当たりばったり感が強い。
作中作である主人公が読む物語と、終盤の展開はかなりツボにはまったんだけれども、それ以外のところがちょっと駄目でした。
コメント
『 スノウ・クラッシュ』 ニール スティーブンスン (著)
近未来のアメリカ。連邦府は存在するものの、国家としてのシステムは実質的に崩壊していた。政府の代わりをしているのは、フランチャイズ経営される都市国家。これら都市国家が、パッチワークのように全米に分散し、勢力を争っていた。いまやアメリカが世界に誇れるものは、4つだけ。ソフトウェアの3M—音楽と映画とソフトウェア作り。それに、マフィアが牛耳るピザの高速配達だけだ。もともとフリーランス・ハッカーをしていたヒロ・プロタゴニストは、ピザの配達屋をクビになり、現在はセントラル・インテリジェンス社(CIC)の情報屋をしている。巨大なVRネットである“メタヴァース”に出入りするうちに、彼は、謎のウイルス“スノウ・クラッシュ”をめぐる事件に巻き込まれていく。