ギジェルモ・マルティネス著 / 和泉 圭亮訳
アルゼンチン発の本格ミステリということで、それだけで食指が動かされます。
もっとも舞台は題名どおり、イギリスのオックスフォードとなるので南米の異国情緒のようなものは全くありません。マジックリアリズムミステリになるわけでもなく、衒学趣味がみっしりと詰まった驚くほどまっとうなミステリです。
解説を読むと、ある名作ミステリとネタがかぶっているということなのですが、その名作ってのが何なのか、おおよそ想像がつくのだけれども多分積読状態の未読。なので前例と比較することなく結構楽しめました。
けれんみというものはほとんど無いので連続殺人でありながらサスペンス性などは皆無。とはいえども、アンドリュー・ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明が成されるタイミングで事件も解決されるという趣向はある種の高揚感を伴っていたりもします。本格ミステリという部分に過剰な期待をしなければ、欧米ミステリには無い雰囲気を持ちながらミステリとしても楽しめる逸品。
アルゼンチンのミステリ事情がどんなものなのか判らないので何とも言えないけれども、もっといろんな国のミステリが翻訳されて欲しいものです。
もっとも舞台は題名どおり、イギリスのオックスフォードとなるので南米の異国情緒のようなものは全くありません。マジックリアリズムミステリになるわけでもなく、衒学趣味がみっしりと詰まった驚くほどまっとうなミステリです。
解説を読むと、ある名作ミステリとネタがかぶっているということなのですが、その名作ってのが何なのか、おおよそ想像がつくのだけれども多分積読状態の未読。なので前例と比較することなく結構楽しめました。
けれんみというものはほとんど無いので連続殺人でありながらサスペンス性などは皆無。とはいえども、アンドリュー・ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明が成されるタイミングで事件も解決されるという趣向はある種の高揚感を伴っていたりもします。本格ミステリという部分に過剰な期待をしなければ、欧米ミステリには無い雰囲気を持ちながらミステリとしても楽しめる逸品。
アルゼンチンのミステリ事情がどんなものなのか判らないので何とも言えないけれども、もっといろんな国のミステリが翻訳されて欲しいものです。
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