来月の気になる本 2014/02

朝日文庫『海に沈んだ町』三崎亜記
角川文庫『ファイナル・ラップ』川島誠
角川文庫『碧空の果てに』濱野京子
河出文庫『どんがらがん』アヴラム・デイヴィッドスン
講談社文庫『股旅探偵 上州呪い村』幡大介
講談社文庫『盤上のアルファ』塩田武士
講談社文庫『タソガレ』沢村凜
講談社文庫『パパの電話を待ちながら』ジャンニ・ロダーリ
講談社文庫『らいほうさんの場所』東直子
講談社文芸文庫『珈琲挽き』小沼丹
光文社文庫『小説あります』門井慶喜
光文社文庫『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』詠坂雄二
新潮文庫『これはペンです』円城塔
新潮文庫『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 上下』増田俊也
創元推理文庫『春待ちの姫君たち』友桐夏
創元推理文庫『人間の尊厳と八〇〇メートル』深水黎一郎
創元SF文庫『星の涯の空 上下』ヴァーナー・ヴィンジ
創元SF文庫『未来警察殺人課[完全版]』都筑道夫
徳間文庫『悪意のクイーン』井上剛
ハヤカワ文庫SF『宇宙のランデヴー 〔改訳決定版〕』アーサー・C・クラーク
ハヤカワ文庫SF『空襲警報』コニー・ウィリス
ハヤカワ文庫NV『シャイニング・ガール』ローレン・ビュークス
ハヤカワepi文庫『ウィンターズ・テイル 上下』マーク・ヘルプリン
ハヤカワ文庫JA『My Humanity』長谷敏司
早川書房『SFが読みたい! 2014年版』SFマガジン編集部
双葉文庫『流れ星と遊んだころ』連城三紀彦
双葉文庫『発想力獲得食』眉村卓
文春文庫『もっと厭な物語』夏目漱石/他
平凡社『最後の恋人』残雪
来月は気になる本が多すぎます。
朝日文庫からは三崎亜記の『海に沈んだ町』が文庫化。写真家の白石ちえことのコラボレーションだった短篇集だけれども、文庫化にあたっては写真のほうも収録されるのかな?
今まで読んだことのない作家の本が三冊。濱野京子の『碧空の果てに』、塩田武士の『盤上のアルファ』、東直子の『らいほうさんの場所』。
濱野京子は児童文学系の作家で、『碧空の果てに』もその系統。あらすじをみる限りではライトノベルとして扱われていても不思議ではないけれどもやはり児童文学とライトノベルとの差はあるもので、その差の部分が興味深いところ。『盤上のアルファ』は33歳にして棋士を目指す男の物語。実在の棋士、瀬川晶司を彷彿させる設定でもあるところが興味深い点だ。東直子は歌人であり小説家であり、そして脚本家でもある。らいほうさんという言葉がなんとなく興味を惹かれる。
アヴラム・デイヴィッドスンの『どんがらがん』が早くも文庫化。といってもそれほど早くもないか。しかし、同シリーズで文庫化されていないものもあることを考えると、アヴラム・デイヴィッドスンの本が文庫化されるってのは殊能将之のおかげかな。はたして文庫化にあたっておまけがつくのだろうか。付いていたら買ってしまうよなあ。
創元推理文庫からはかつてコバルト文庫から出ていた友桐夏の『春待ちの姫君たち』が復刊。『白い花の舞い散る時間』ではなくって二作目が復刊ってのがちょっと気になる。前作も復刊してくれるといいなあ。
復刊といえば都筑道夫の『未来警察殺人課』も完全版として復刊。完全版というのがどういう意味なのか気になるのだが、それはともかくとして、この調子だと『銀河盗賊ビリイ・アレグロ』も復刊しそうな感じだ。その時はやっぱり大友克洋の表紙絵でお願いしたい。
徳間文庫からは『マーブル騒動記』でデビューした井上剛の『悪意のクイーン』が出る。今度はミステリのようだ。
『ZOO CITY』のローレン・ビュークスの新作はハヤカワ文庫SFではなくハヤカワ文庫NVから出る。しかし今回の内容はというと、タイムトラベラーの連続殺人犯の物語。SFじゃないかとも思うんだけど、どこがSFなんだという意見が多かった『ZOO CITY』の教訓を活かして今度はハヤカワ文庫NVから出すことにしたのかな。たぶん、タイムパラドックスとかはなさそうな感じだ。
双葉文庫からは連城三紀彦の『流れ星と遊んだころ』が再度ラインナップ。去年、連城三紀彦が亡くなったのが延びた原因なのかな。それと比べると眉村卓の文庫化は順調に続きます。
文春文庫からは『もっと厭な物語』が出る。『厭な物語』が好評だったようで、今度は国内作品も何作か収録される模様。
平凡社からは『かつて描かれたことのない境地』に続いて今度は残雪の長編が出る。もちろん買うつもりなんだけれども、残雪の小説は手強い。短編ですらこれほど手強いので長編ともなると読み切ることができるのかどうかも不安だ。

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