金城 一紀
「対話篇」と「フライ,ダディ,フライ」を同時出版して以来ですから約二年半ぶりの新作。
二年半待って出たのがゾンビーズ・シリーズかよって思ったりもしたのですが、「対話篇」を読まされた身にとっては期待するレベルが高くなって、ゾンビーズ・シリーズは偶にでいいから、もっと凄い世界を見せてくれよって気持ちになってしまうのも仕方ない話なのです。
で、今回は「フライ,ダディ,フライ」の女子高生版といった趣、「フライ,ダディ,フライ」と同時出版するのはこっちの方が良かったかも知れないが、それは無理な相談。しかし、女子高生版だからといってつまらなくはない。
金城一紀の新作とは思わずに、ゾンビーズ・シリーズの新作と思えば十分に面白い。
今回はアギーが良いセリフを言う。そして舜臣は相変わらず強いし、山下は相変わらず……最強だ。そして、敵対する人間の思想に対して、「考えるまでもない、ニセモノなのだ」と言い切る主人公の力強さがうらやましい。
全てが終わり、主人公が元いた世界、日常の世界にゆっくりと戻っていく終盤が秀逸。そしてラストの一行、タイトルとかぶさるその一行が胸を打つ。
二年半待って出たのがゾンビーズ・シリーズかよって思ったりもしたのですが、「対話篇」を読まされた身にとっては期待するレベルが高くなって、ゾンビーズ・シリーズは偶にでいいから、もっと凄い世界を見せてくれよって気持ちになってしまうのも仕方ない話なのです。
で、今回は「フライ,ダディ,フライ」の女子高生版といった趣、「フライ,ダディ,フライ」と同時出版するのはこっちの方が良かったかも知れないが、それは無理な相談。しかし、女子高生版だからといってつまらなくはない。
金城一紀の新作とは思わずに、ゾンビーズ・シリーズの新作と思えば十分に面白い。
今回はアギーが良いセリフを言う。そして舜臣は相変わらず強いし、山下は相変わらず……最強だ。そして、敵対する人間の思想に対して、「考えるまでもない、ニセモノなのだ」と言い切る主人公の力強さがうらやましい。
全てが終わり、主人公が元いた世界、日常の世界にゆっくりと戻っていく終盤が秀逸。そしてラストの一行、タイトルとかぶさるその一行が胸を打つ。
コメント
金城一紀『SPEED』●
2005.7.1初版。書き下ろし。『レヴォリューションNo.3』『フライ、ダデ…