無料の昼食なんてない

ここのサイトを見てみると、表紙の絵も主人公と同様、ずいぶんと遍歴を重ねてきたことが判ります。
それにしても、白背が青背となって再刊されるとは思ってもみませんでしたよ。
ハインラインが好きだと言っている割には、熱心な読者ではありませんでしたので、ハインラインのジュブナイル系小説はほとんど読んでいません。今となっては大半が絶版なので読みたくても読めない状態ですが…
なので、「銀河市民」の再刊には飛びつきました。
で、読み終えて見ると、さすがはハインライン先生、ジュブナイルでもいっさい手を抜かないなぁというのが率直な感想です。

「金持ちから盗むのは危険だし、貧乏人から盗むのは恥ずかしいことだ」
「サインする前によく読みなさい。そしてよく考えるんだ」
「なまけすぎと商売熱心すぎは自由商人をだめにしてしまうんだ」

などと強烈なメッセージが盛り込まれています。久しぶりに読むと、このハインライン節が心地よく感じられます。一生着いていきます先生! って気分にさせられます。
まぁ、続けて何冊もこの調子で続けられるとさすがにげっそりしてきますが…
古きよき時代のSFです。