評判だったけれどもなかなかタイミングが合わなくって読む機会をのがしていたけれども、ようやく読むことができた。
絵柄は端正でどこかしら大正ロマンっぽさ、高畠華宵のような耽美な部分もあって、ちょっと不思議な絵柄だ。
共学の高校を舞台としながらもそこで描かれるのは男子高校生の生態で、女の子が絡んでくることはない。もちろん女の子も登場するけれども脇役なのだ。
そんなわけで、たんなる友情ではなくBLっぽさも醸し出しているのだが、あくまで醸し出しているだけで、あからさまに恋愛感情が描かれるわけでもない。
そのあたりはあえて狙ってそうしているのかもしれないが、読む側としてはもどかしさというか崖っぷちを歩かされているかのような緊張感も感じたりして、この感覚はちょっと癖になりそうな感覚でもある。
後半は<うしろの二階堂>シリーズとなっていて中学時代はモテたのにモテすぎたことでトラウマになってしまう出来事を体験してしまい、高校ではひたすらモテないように努力し続けている二階堂くんを中心とした物語で、そのバカバカしさを見ると自分の高校時代も似たような感じのバカバカしいことばかりやっていたなあと懐かしくなる。
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